現在、東証株価指数は2018年1月をピークに下落基調にあるので、個別株投資において苦労されている方も多いのではないでしょうか?
今回は、そのような状況下、どのような視点で銘柄選定していけばよいのか、私だったらという視点でお伝えしていきます。私は、キラリと光る中小型株を見つけるのが大好きなバリュー投資家ですので、その前提でお読みいただければと思います。
まずは大局観をつかむこと
まずは大局的に、景気循環、利益の増減の循環が、どの局面にあるのかを見ることです。「低迷~拡大期」か、「高原状態(※)~後退期」かで戦略が変わってくるので、とても重要です。
(※)高原状態…景気が高水準で横ばいを続けること
ここで日経平均株価と、日経平均を構成する銘柄の業績動向(予想EPS[1株あたり利益])の推移を見てみましょう。
日経平均株価と予想EPSの推移
(2011年9月~2019年8月)
この推移から、日経平均株価は予想EPSの推移とほぼパラレルに動いていることが見て取れます。2013年のアベノミクス相場以降、企業利益は増え、株価も上昇してきましたが、利益見通しは、昨年秋から下がってきています。また、利益水準は2012年と比較して2倍になっており、これから大幅増益は期待しにくい状況とみています。
このため、現在は「高原状態~後退期」で、個別株投資をする上では難しい環境、かつ、中小型株だと流動性が低いため、割安でもなかなか上がらない状況になることが考えられます。この局面の戦略としては、年に1、2回の日本株全体が大きく下落する局面を待って買い、年に1、2回の上昇局面では売却するという形を取っていきます。