先週は、木曜日まで「株高・円安」だったが、金曜日に「株安・円高」に戻る

 先週の日経平均株価は、1週間で292円上昇して、2万710円となりました。以下4点が好感されました。

【1】米長期金利が反発し米景気先行きへの悲観がやや後退したこと
【2】米利下げへの期待が続いていること
【3】NYダウが8月22日(木)まで反発基調が続いていたこと
【4】8月22日(木)まで株高によるリスク・オンの円安が進んだこと(一時1ドル106.64円)

 ところが、8月23日のNY市場で、事態は暗転しました。中国政府が米国に対する報復関税を発表したことにトランプ米大統領が激怒し、10月から中国への制裁関税をさらに引き上げるとツイート。米中貿易戦争が一段とエスカレートする不安が高まりました。これを受けて、23日のNYダウは、前日比623ドル安の2万5,628ドルと急落しました。為替市場ではリスク・オフの円高が進み、1ドル105.39円となりました。

NYダウ・日経平均株価の推移比較:2018年末~2019年8月23日

注:2018年末の値を100として指数化、楽天証券経済研究所が作成