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3月決算企業の本決算発表シーズン到来!「2つの変数」に注目(その2)
足立 武志
知って納得!株式投資で負けないための実践的基礎知識
株式投資がうまくいかない、という個人投資家の皆様へ。実践をベースにした「すぐに役立つ真の基礎知識」は、お客様の株式投資戦略に新たなヒントを提供。負けない、失敗しないためにはどのよ…

3月決算企業の本決算発表シーズン到来!「2つの変数」に注目(その2)

2017/4/20
今回は前回に引き続き、本決算発表シーズンの株価変動についての注意点です。今回は「2つの変数」につき、もっと掘り下げていきます。
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今回は前回に引き続き、本決算発表シーズンの株価変動についての注意点です。今回は「2つの変数」につき、もっと掘り下げていきます。2つの変数と上手に付き合うことが個人投資家には求められます。でも、決して難しくはありませんのでご安心ください。

2つの予想は固定されているのではなく「変動」していく

前回のコラムで、決算発表における株価変動は、「企業発表の業績予想」と、「市場参加者の予想」とのかい離(ギャップ)の大きさにより生じる、とご説明しました。

さらに、この「企業発表の業績予想」と「市場参加者の予想」はマーケットや企業を取り巻く状況・環境に応じて変動していきますし、それに応じて株価も変動します。

そのため、これらに臨機応変に対応していくことも個人投資家には求められます。特に、「市場参加者の予想」の変化が株価に与える影響は非常に大きなものになります。

なぜなら、次のようなプロセスをたどることになるからです。

市場参加者は一旦は企業発表の業績予想を尊重するため短期的に株価が動く

  • その後企業発表の業績予想を精査する
  • その結果として市場参加者は自身の予想を修正する
  • それに基づいて具体的な投資行動をしていく

決算発表後のプロ投資家の行動はこうなっている

実は決算発表時点でのマーケットの反応は、「直感的・短絡的」なものであることが多いのです。プロ投資家も、もちろん決算発表の数字をみてすぐに行動する方もいますが、決算発表の数値をよく吟味して、しばらくしてから行動するプロ投資家も大勢います。

そのため、次のような状況がよく起こります。

ア.もともとA社の2018年3月期の業績は、30%を超える大幅増益をプロ投資家は予想していた。

イ.決算発表でA社が発表した2018年3月期の業績予想は、増益ながら5%に過ぎなかった。

ウ.プロ投資家の予想より企業発表の予想が明らかに良くなかったので、株価は大きく売られ、下降トレンドに転じてしまった。

エ.しかし、業績予想の内容を良く分析してみると、戦略的に広告費を大量投入し、将来の顧客獲得をするための種まきをするために2018年3月期の増益率が小さくなっていることが判明した。

オ.2018年3月期の増益率が小さいことが、特殊要因によるものであってA社の将来の成長性には何ら問題がないと判断したプロ投資家が、見直し買いを入れはじめた。

カ.他のプロ投資家もそれに追随し、株価が上昇に転じて上昇トレンドに復帰した。

個人投資家が新規参入するタイミングは?

では、上記の状況を踏まえると、個人投資家はどこでどんな行動をすればよいでしょうか。結局は、カ.の株価が上昇トレンドに復帰したタイミングでA社株を新規買いすることになるでしょう。

自分自身でエ.の理由が分かるなら、その時点で「売られすぎ」と判断して下降トレンドの中買い向かう、という戦略もあります。

でも、そもそも「売られすぎ」と思っているのが自分だけで、プロ投資家はそう思っていないかもしれません。そうであれば、オの状況にはなりません。結局株価は上昇しないどころか、大きく値下がりする可能性もあります。

これらを考慮すると、個人投資家はどんなシチュエーションであろうとも、原則は「株価のトレンドに従って売買する」のが最も無難かつ実践的であると筆者は考えます。

  • 「企業発表の業績予想」と「市場参加者の予想」の変動により株価も変動していくこと
  • 企業発表の業績予想だけでは投資判断を誤る可能性が高いこと
  • 企業発表の業績予想の信ぴょう性が個人投資家レベルでは判断できないこと
  • 市場参加者の予想を個人投資家が入手することができないこと、
  • 市場参加者の予想の変化についてももちろん個人投資家が入手することはできないこと
  • 市場参加者と同等レベルの分析ができる個人投資家はほんの一握りであること

これらを踏まえると、大多数の個人投資家が大ケガ、大失敗をしない唯一の方法が、株価のトレンドに従って売買することと言っても過言ではないと思います。

決算発表で急落した銘柄の株価が回復するかは個人投資家には「分からない」

なお、決算発表直後の株価の急落で株価が下降トレンドに転換した場合、上記ア~カのような流れを期待して、保有株を売却せずにそのまま保有を続けるのは避けるべきと筆者は考えます。いつもどおり株価のトレンドに従い、25日移動平均線を割り込んだら保有株は売却することをお勧めします。

もちろん、株価急落後、プロ投資家からの見直し買いにより株価が上昇に転じることはよく起こります。しかしその一方で、株価急落後、プロ投資家からの見切り売りでさらに株価が大きく下落することも多々あるからです。

株式情報サイトの掲示板では、決算発表によって株価が急落した銘柄について、「業績の減速は一時的なものだから問題ない」とか、「将来性が有望だから保有を続けていれば再び上昇する」、「握力の強さが試されている」などという、根拠の乏しい書き込みがたくさん並びます。しかし、その後の株価の下落が止まらないと、最後には「社長を信じて心中します」とか、「社長はこの株価下落の責任を取れ」、といった投げやりの投稿に変わっていきます。

決算発表で短期的に急落した銘柄の株価が回復するかは個人投資家には分かりません。それならば、自身が「将来性有望な良い会社」と100%信じて疑わなかったとしても、それと株価の動きとは別物として考えるべきです。そもそも「将来性有望な良い会社」でなくなる可能性も多々あるわけですから。

色々と余計なことを考えずとも、単に株価が上昇トレンドの間は保有し、下降トレンドに転じたら売却する、そして再度上昇トレンドに復帰したら買い直す、たったこれだけのことをするだけで、自分自身の思い込みによって株価が大きく下落して多額の損失を被ることを避けることができます。

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