10年本決算は69%増益、天然ガス・風力発電両部門が成長持続へ
現地コード | 銘柄名 | 株価 | 情報種類 |
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00956 | 新天緑色能源股フン有限公司(チャイナ・サンティン・グリーンエナジー) |
2.32 HKD (03/29現在) |
株価 企業情報 チャート |
新天緑色能源の2010年12月本決算は、売上高が前年比47.8%増の22億4000万元、純利益が同68.6%増の2億8000万元に達した。純利益は市場コンセンサス予想を約1%上回る水準。天然ガス販売量の同28.2%の伸びや風力発電事業の急成長などが好決算に寄与した。同社経営陣は販売拠点の増設を理由に、11年も天然ガス事業の成長が続くと予想。また、発電施設の増加を背景に、風力発電事業も大幅な伸びを維持するとみている。
同社の天然ガス事業は07-10年に、販売量が年率33.4%増、販売収入が年率42.9%増と、予想を上回る急速な伸びを記録した。経営陣によれば、11年、12年の販売量は11億7000万立方メートル、13億2000万立方メートルに拡大する見通しという(10年の総販売量は9億3500万立方メートル)。BOCIは同社がガス供給多様化戦略や河北省のガス普及率の低さを背景に、国内ガス業界で好位置につけていると前向きに評価。◇中国石油天然気(00857)および北京控股(00392)と共同経営する曹妃甸(Caofeidian)LNGプロジェクト、◇山西国際能源集団と共同建設する炭層メタンパイプライン2本、◇中国国電集団および中国海洋石油(00883)との一段の提携強化――を通じて十分な供給量を確保し、河北省のガス需要の伸びに対応していく見通しを示した。
一方、発電能力の拡大を受け、風力発電事業の10年通期の売上高は前年比95%増の5億1600万元に達した。期末の発電容量(権益持ち分換算)は前年比110.2%増の855メガワットで、通期の正味電力卸売量は前年比98%増の1099ギガワット時。BOCIは同社が発電施設の建設を加速させる見通しに言及し、11年には風力部門の成長が加速するとみている。
10年通期の粗利益率は前年を2.1ポイント下回る20.2%。コスト増加分の価格転嫁を実施したことで、相対的に小さい下げ幅にとどまった。純利益率は前年の9.7%から8.5%に低下したが、これは2年間の税制優遇期間が満了し、12.5%の実効税率が適用されたため。原油相場の高騰を背景に粗利益率はこの先一段と後退する可能性が出ているが、同社経営陣は11年の純利益率が上向く見通しを示している。