幹部の逮捕で株価急落、健全なファンダメンタルズにより影響は一時的と判断

現地コード 銘柄名 株価 情報種類
00384 中国燃気控股有限公司(チャイナ・ガス・ホールディングス)  3.24 HKD
(02/09現在)
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チャイナ・ガスは1日、総経理の劉明輝氏および執行総裁の黄勇氏の幹部2人の逮捕に関する詳細を発表し、12月20日から停止していた株式の取引を再開した。ネガティブ要因を受けて株価は取引停止直前の終値(12月17日)から急落したが、その後には2日間で12.1%上昇した。BOCIは、短期的な経営面の懸案とと判断した上で、湖北省の4件の都市ガスプロジェクトの長期的な貢献を加味し、同社の目標株価を現在の株価よりも11%高い水準に維持。株価の先行きを中立の見方に据え置いている。目標株価は2012年予想PER14.6倍、競合の平均株価に対して11.5%のディスカウント水準にある。また、本業の天然ガスおよび都市ガス事業は引き続き堅調に推移し、買収した液化石油ガス(LPG)事業の成長も見込まれることから、業務面の予想値も変更しなかった。経営陣の指摘どおり2011年3月期の都市ガス販売量は48億立方メートルに達するとみている。

事件によるネガティブなセンチメントは、2010年に起きた新奧能源(02688)の贈賄疑惑の際と同様、同社のバリュエーションを押し下げる要因となった。買収したLPG事業の浙江中油華電能源有限公司を除いた同社の1株当たり純資産は1.77HKドル。2011年3月期の予想値を用いてPBRをROEで回帰分析し業界他社と比較すると、同社の適正株価は4.33-4.46HKドルとなる。BOCIの目標株価3.61HKドルはこれを17-19%下回っており、事件によるガバナンス上の問題を踏まえれば適正な水準と判断できる。