コーポレートガバナンスへの不信感、ファンダメンタルズに悪影響
現地コード | 銘柄名 | 株価 | 情報種類 |
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00384 | ★中国燃気控股有限公司ツ黴(チャイナ・ガス・ホールディングス) |
3.39 HKD (1月21日現在) |
株価 企業情報 チャート |
中国ガスは先ごろ、同社幹部2人が業務上横領容疑で深セン市公安局に拘束されたと発表する一方、事業環境に実質的な変化はなく、業務は正常に行われていると説明した。ただ、BOCIによれば、マーケットは同社の経営状況や株式取引再開に関する新たな情報を待っている段階にあり、現時点では不透明感が強い。また、2011年度上期決算(10年9月中間期)に見られたLPG事業部門の業績悪化やデリバティブ投資に絡む警戒感も依然根強い状況にあるという。BOCIはコーポレートガバナンスおよび業績両面の警戒感を背景に、株式取引再開に伴う同社株の売り圧力を予想。目標株価を引き下げ、同社株価の先行きに対して中立的な見通しを継続している。
同社の経営面のファンダメンタルズにほぼ問題はなく、BOCIは天然ガス販売事業の力強い伸びやそれに伴うLPG事業の強化が今後の成長をけん引するとの見通しを示している。
その一方で、BOCIは次の決算発表が行われるまで、LPG部門の長期の予想利益率を5%以下に引き下げる方針を明らかにした(経営陣のガイダンスによれば、同利益率は17%)。同社のリスク要因としてLPG販売価格および需要の変動を指摘し、この点がガス部門の長期ファンダメンタルズに影響する可能性にも言及している。
BOCIはまた、コーポレートガバナンスをめぐる問題が同社ファンダメンタルズの明確性を後退させると指摘。これがバリュエーションの低下につながる見通しを示した。BOCIは同社目標株価の算出に当たって2012年度予想PER15.7倍をあてはめたが、コーポレートガバナンスの要因などを反映させたことで、この数字は同業銘柄に対して6%のディスカウント水準となっている。