先週のドル円の動き (2月15日 - 19日)

ドル円1時間足チャート

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15日(月)
月曜の米ドル/円は、先週起きた急な円高の反動で大きく値を戻しました。
113.39円でオープンした米ドル/円は、東京時間午後には114円台まで反発。日経平均株価が1000円を超える上昇で16000円を回復したことで投資家心理が改善しました。
クロス円も、ユーロ/円は127.42円から127.95円、豪ドル/円は80.50円から81.78円まで買われました。
欧州時間に入ってからは、114円を挟んだもみあいをしばらく続けたあと、さらに114.73円まで値を伸ばしました。終値は前日比1.34円高の114.587円。

16日(火)
前日の円安の流れを受け継いだ米ドル/円は火曜日の東京市場で114.87円まで上昇しましたが、そこから上値を伸ばすことができず、欧州時間に入ると113円台へ下落。その後は方向感が出ないまま114円をはさんだ動きが続き、前日比0.527円安の114.06円で引けました。
サウジアラビアとロシアが原油生産量の凍結を合意したものの協調減産まで踏み込まなかったことで原油先物が下落。しかし米国株式市場は続伸したため、一方的なリスクオフの流れとはなりませんでした。

17日(水)
水曜日の米ドル/円は113.37円 - 114.55円のレンジ内の取引。今朝早朝にFOMC議事録が公表されましたが、レンジをブレークする手がかりにはなりませんでした。
この日の米ドル/円は114.05円でスタート。日経平均の下落で円高方向へ動きました。113.37円まで下落した後、海外株の上昇にともない114.50円まで戻ったあとはFOMC議事録を待つことになりました。

FOMC議事録では、「ダウンサイドリスクの高まり」と「インフレ見通しがより不透明になった」として、多くのメンバーが、3月利上げに消極的であることが伺えました。
しかし、このことはFOMC声明文やイエレン議長の議会証言ですでに指摘されていたため、新たなドル売り材料にはつながりませんでした。また、イランが原油生産量の凍結に合意したことでリスクセンチメントが改善したことも下値を支えました。終値は前日比ほぼ変わらず、0.015円高の114.075円でした。

18日(木)
木曜日の米ドル/円は大きく下落。東京時間の朝に当日高値となる114.32円をつけた後は徐々に上値が重くなり、NY時間遅くには113.14円まで値を下げました。
今週の円安を支えたのは、原油価格の回復でした。一部では40ドル台回復の期待もあったのですが、昨日EIA発表のクッシング原油在庫が3週連続で過去最高を記録、またサウジアラビアが減産の考えはないと表明すると失望感からリスクオフが勢いを増し、円高の動きも強まることになりました。
終値は前日比0.808円安の113.267円でした。

19日(金)
金曜日の米ドル/円は続落。一時112.30円まで円高が進みました。
この日113.24円で取引を開始した米ドル/円は、日経平均16000円割れを悲観して112円台へ下落。米1月CPIが前年同月比1.4%上昇、またコア指数は4年5ヵ月ぶりの大幅な伸びとなったことで、NY時間の発表直後は113.20円前後まで回復しました。しかし、原油価格が再び30ドルを割る大幅安となったことで投資家心理が悪化すると、「リスクオフ、円高」という、いつものパターンで、112.30円まで押し戻されることに。終値は前日比0.702円安の112.565円。
対クロスも円高となり、ユーロ/円は125.01円まで、豪ドル/円は79.81円まで下落しました。

ポンド/ドルは、NY時間引け前にEU首脳会議が英国のEU残留に向けた改革案で合意したとの報道が伝わると1.43ドル半ばから1.4394ドルまで上昇、ポンド/円も162円台へと値を戻して引けました。
キャメロン英首相は20日、残留の是非を問う国民投票を6月23日に行うと表明、英国民にEU残留を支持するよう呼びかけました。
しかし最新の世論調査によると、EU離脱派は39%で残留派の36%を上回る勢いになっており、22日月曜朝のポンド/ドルは1.4300ドル割れまで急落してのスタートとなっています

ピボット分析: 今日のレンジは 112.12 - 113.19

ドル円PIVOT=112.75, RES1=113.19, SUP1=112.12

ピボットとは、前日の値動きをもとに、今日のサポートやレジスタンスを計算するテクニカル指標です。海外では多くのトレーダーがデイトレードのエントリーやエグジットレベルとして活用しています。

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