ドル円レビュー(1月18日~22日)
昨年安値に迫る115.96円まで下落後、リスクセンチメント改善で118.87円まで反転。
18日(月)
先週の流れを引き継いで円買い優勢でスタートした米ドル/円は、早朝に116.676円まで売られた後、反転。欧州市場序盤には117.438円まで値を戻しました。ただし、日経平均の終値が昨年9月29日以来の1万7000円を割るなど、リスク回避モードが払しょくされたとはいえず、上値は限定的。NY市場はキング牧師生誕記念日の休場のため取引は閑散となり117円台半ばの取引に終始しました。
19日(火)
東京時間午前中の米ドル/円は、日経平均に支えられて117円台後半に上昇。中国経済指標発表後は一時117円前半に反落しましたが、上海総合指数が3%超高で引けた安心感で、118.11円まで上昇。しかし、そこから上値は伸びず、NY時間に原油先物価格が2003年9月以来となる28ドル台へ下落したことがリスク回避姿勢を強めたこともあって、再び117円台前半へ下落。
20日(水)
水曜日はリスク回避の高まりで再び円高相場となりました。原油先物価格が27ドル台まで下落したことや、日経平均が2014年10月以来の安値をつけたことがリスク回避の円買いにつながりました。
欧州時間は昨年の安値に迫る115.962円まで下落。ただし、「為替市場の動向を注視している」とのニュースが流れると116円台後半まで一気に切り返しました
21日(木)
東京時間午前は、政府関係筋の話として「日銀は来週の金融政策決定会合で追加緩和すべき」とのニュースが伝わったことをきっかけに、117円台半ばまで上昇しました。しかし、午後の会見で黒田総裁は「景気は緩やかに回復を続けている」と従来通りの見解を繰り返すにとどまりました。新たな緩和策についても否定的だったため日経平均は400円近く下落、米ドル/円も勢いを失い116円台へ値を下げました。
NY時間に入ると、原油先物価格が一時30ドル台に大幅反発したことでリスク回避ムードがやわらぎ、米ドル/円は反転。117.818円の高値をつけました。
22日(金)
東京時間に日経平均株価が900円を超える大幅反発となったことがリスクセンチメント改善につながり、火曜日の高値を更新する118.15円まで上昇。海外時間は欧州株、米国株がそろって続伸。また原油先物価格は、米国の寒波を材料としたショートカバーが入り32ドル台へ9%以上急騰しました。米ドル/円も上昇の勢いが続き1月6日以来の高値となる118.871円をつけました。