100円投資で「習うより慣れろ」
次はいよいよ、投資の順番です。横山さんは、投資に不安を感じている人は、「余裕のお金で少しだけ投資をしてみること」をすすめています。投資商品は運用をファンドマネージャーと呼ばれる専門家に任せられる「投資信託」がよいと言います。
「投資を始める前に、投資関連の本や雑誌、証券会社のホームページなどで勉強することは大事ですが、やり過ぎは禁物。初心者の方は投資についてのメリットはもちろん、注意点についてもしっかり頭に入れるべきです。ただ、どうしてもいままで経験がないジャンルに触れようとするときは、ネガティブな情報ばかりが目に付いて怖くなったりしがち。また、情報が多くなりすぎてどうしたらいいのかわからなくなることもあります。そこで、必要なのが『習うより慣れろ』です。投資信託なら証券会社によっては100円から買えます。日本株、外国株というように、いろいろな投資対象の投信を10本買っても1,000円です。もし、買った投資信託が値下がりしても、マイナスは最大でゼロ。『慣れろ』にはちょうどいいのではないでしょうか」
とはいえ、少額投資ではお金はあまり増えませんよね。なぜ少額投資がいいのでしょう?
横山さんは、「投資金額が小さければ何が起こっても慌てないで済む」ことを挙げています。
「いきなり大きなお金を投資すると、値段の上がり下がりに一喜一憂し、慌てたり焦ったりして、たいてい判断を誤るものです。少額投資であれば冷静に、なぜ上がったのか、なぜ下がったのかと焦らずに考えることができてそれが知識になるし、少しずつ投資商品の値動きになれることができます。さらに自分は大胆な性格だと思っていたけれど投資に関しては慎重な性格だったというような新たな自分を発見することもあります」
そうやって少し慣れてきたあたりの油断が危険。「理解した範ちゅうで投資をする」ことに徹しましょう。
「最初は理解しやすい日本株のインデックスファンドから始める人が多いのですが、しばらくすると投資のすべてがわかったつもりになってしまう。投資の効果が実感できるほどの時間がたっていないのに、もっと手早くお金を増やしたくなって、他人からもうかると聞いた株式投資、FXなど知識のない投資商品にお金をつぎ込んでしまう」
ありがちな失敗のパターンです。