バランスシートと土地取得面の優位性が強み、同業銘柄を上回る成長見通し

現地コード 銘柄名
01109

華潤置地

(チャイナ・リソーシズ・ランド)

株価 情報種類

38.45HKD
(1/26現在)

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 中国政府系の不動産デベロッパー、華潤置地の2021年の物件販売額(成約ベース)は前年比10.8%増と、大手デベロッパーの中でトップクラスの伸びだった。BOCIは予想を小幅に上回ったとして、2021年通期の予想売上高を3.1%増額修正し、新たに前年比15.6%増との予測を示したが、半面、業界全体のトレンドを反映させる形で、通期の予想粗利益率を29.6%へ1.2ポイント下方修正。これに伴い、コアEPS(1株当たり利益)見通しを1.8%引き下げ、前年比9.5%増とした。ただ、バランスシートの強さや土地取得チャネルの多様性を武器に、同社の収益成長率は多くの同業銘柄を上回ると指摘。さらに力強い経常利益見通しを前向きに評価し、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。

 中国政府による不動産引き締めの強化で多くのデベロッパーが資金難に直面した結果、バランスシートの健全な同社は優位に立ち、2021年には1,490億元(持ち分換算では1,126億元)を投じて開発用地を取得した。2021年の成約額が3,160億元であることを考慮すれば、かなり大掛かりな土地の補充を行ったことになる。

 BOCIによれば、土地関連の同社のアドバンテージは今後も続く可能性が高い。デベロッパーに対する融資制限措置「3本のレッドライン」(中国語で「三条紅線」:負債比率に関する3つの基準を設定し、これに抵触したデベロッパーに対して融資制限を実施する)に全く抵触せず、資金調達コストが低く、かつ旧市街再開発や総合開発プロジェクト、他の国有企業との提携事業を含めたさまざまな土地取得チャネルを持つことが同社の強み。BOCIは2025年までに成約額(持ち分換算)を年率15%増やすという同社目標を達成する上で、こうした土地取得面での優位性が大きな支えになるとみる。

 一方、投資不動産部門の賃料収入も、2021年に前年比40.6%増の183億4,000万元に達した。傘下のショッピングモール内の小売販売額は同46%増の総額1,100億元で、既存店売上伸び率は同36%。パンデミックの影響が小さい2021年下期の賃料収入伸び率も前年同期比22.7%増に達し、傘下の投資不動産の高成長をうかがわせている。

 BOCIは粗利益率に関する想定値の引き下げを受け、予想NAV(純資産価値)を1.7%下方修正し、1株当たり48.44HKドルに設定。これに伴い、同じ幅で目標株価を引き下げた。同社株価は現在、2022年予想PBR(株価純資産倍率)で0.9倍、NAVに対して20.6%のディスカウント水準で取引されており、2022年予想PER(株価収益率)は7.7倍。経常利益の伸びや強いバランスシート、土地取得チャネルの多様性を考慮すれば、現在株価は魅力的な水準にあるとし、株価の先行きに対して強気見通しを継続した。一方、レーティング面でのリスク要因としては、不動産市況の回復が予想以上に遅れる可能性を挙げている。