計画を前倒しし、資産5,000万円で早期リタイア。フィリピンに移住してFIRE生活を送る

CASE05:アキラさん

▼Profile
 大学卒業後、国内企業に就職。28歳のとき米国に赴任したのを機に株式投資を始め、およそ15年で5,000万円の資産を形成する。2019年5月に会社を早期退職し、フィリピンの地方都市に移住。投資ブログ『アキラ海外ブログ セミリタイア/FIRE/海外移住のホンネ』、およびYouTubeチャンネル『アキラ海外チャンネル』『アキラ海外セミリタイア準備チャンネル』を運営する。近著に『忙しい普通のサラリーマンがセミリタイアできる本: 再現性重視で目指せFIRE!』がある。

※アキラさんのチャンネル内で、今回のトウシル記事についての補足動画をアップしていただいています。よりリアルなフィリピン生活が公開されていますので、こちらもぜひご覧ください。楽天証券トウシルさんのサイドFIREセミリタイア取材に追記※YouTubeが開きます。

[アキラさんのFIREデータ]

■FIREを実現した年齢:44歳
■FIREを実現したときの資産額:約5,000万円
■資金作り方法:インデックス投資
■現在の収入:ブログ、YouTube、および妻の給与

Q FIREを目指そうと思ったきっかけは?

若い頃から会社員に向いていないと思っていた

 社会人になって間もない頃から「自分は会社員には向いていないかも」と思っていました。

 サラリーマン社会って、理不尽なことだらけだと感じます。上司に90点取れといわれ、だったらもっと取ってやろうじゃないかと奮起して95点取ったら、なぜ100点取れなかったのかと叱られた……というようなこともありました(笑)。

 もちろん、そんな状況の中でも多くの人は腐らず頑張っているわけですが、私には耐えがたく、サラリーマンとは違う生き方ができないかと常に思っていました。

 ただし、それがどんな生き方なのかはわかりませんでした。当時はFIREなんて言葉はありませんし、周りにも、早期退職してのんびり暮らしたいと話している人はいませんでした。私は28歳のとき米国に赴任したのですが、それは米国でも同じでした。

 そんな中、アーリーリタイアを意識するようになったのは30代半ばになってからです。米国に赴任になってすぐ、投資を始めました。海外勤務になって少し給与が増えたこともあり、資産形成の一助になればくらいの思いで、株式投資に挑戦してみたんです。

 そうしたら思っていた以上の結果が出ました。最初、個別株投資を行ったところ、大損したのですが、途中からインデックス投資に切り替えたら、じわじわと資産が増えていきました。

 具体的には、米国の株式指数であるS&P500に連動するインデックスファンドに7割、新興国を対象とするインデックスファンドに3割の割合で投資していました。

 そこで1つ目標を掲げました。これからも投資を続けて1億円の資産をつくろう、そして1億円に届いたら会社を辞めてのんびり暮らそう、というものです。

 ずっと米国勤務を続けるのか、日本に戻るのかなどにも左右されるので、いつ頃になるかはわかりませんでしたが、できるだけ早く実現したいと思っていました。

Q 最終的に退職を決断した理由は?

目標の1億円には届いていないが、老後までしのげると確信した

 実は資産が1億円に届いたから、ではありません。私は2年前、44歳のときに会社を辞めてFIREに踏み切ったのですが、そのときの資産は5,000万円ほどでした。

 それでも決断したのは、1つには1億円に届くのを待っていたら、年を取り過ぎてしまうと思ったからです。まだ体が元気で、何にでもチャレンジできるうちに実現したいと考えました。

 そしてもう1つは、今の資産でもFIREできそうとわかったからです。私はインデックス投資を行うとともに、生命保険と個人年金にも加入していました。どちらも日本ではなく、海外の商品で、資産5,000万円のおよそ半分は、それらに充てていました。

 私に万が一のことがあったとき、妻と子供2人にお金を残せるよう生命保険に入り、私たち夫婦の老後資金として個人年金に入っていたんです。

 ですから、個人年金が支払われる60歳までしのげば、その後はなんとかなるという思いがありました。今は海外暮らしなので加入していませんが、会社員時代は厚生年金に入っていたので、公的年金も多少は入ると思います。

 となると、残すは15年。15年なら、資産の残り半分をこれまで通りインデックス投資で運用していけば、十分に乗り切れると考えました。

 ただし、1つ懸案がありました。近い将来、早期退職するつもりだと妻には話していたのですが、あまり反応がよくありませんでした。だから、会社を辞めると伝えたら、反対されるだろうと思いました。

 そこで、今いくら資産があるのか、今後どんな出費が予想されるのか、その結果いくら残るのかなどをまとめた計画書を作成し、それを妻に見せて説得しました。それで何とか合意を得ることができました。