3月の第2週は政策金利ウィーク。週前半のハイライトは、RBA(豪中央銀行)、BoC(カナダ中央銀行)が政策金利を発表します。

 RBAは6日の政策会合で政策金利を現行の1.5%に据え置く見通し。RBAのロウ総裁は、「インフレ加速の兆候がない限り利上げは行わない」との見解を示しています。また、「BOEやカナダ銀行のような保険をかけることもしない」と、予防的な利上げに対しても否定的。RBAは今後しばらく金融政策を「中立」に維持して、利上げは2019年の第1四半期以降になるとの見通しです。

 また、今週はGDP(国内総生産)ウィークでもあり、7日には10~12月期の豪GDPが発表されます。予想は前期比、前年同期比ともにやや縮小。輸出の落ち込みや新規投資の後退がマイナス要因となったようです。

 BoCは7日の政策会合で政策金利を1.25%に据え置く見通し。1月にカナダは0.25ポイントの利上げを実施しています。NAFTA(北米自由貿易協定)再交渉という難題を抱えながらも、雇用市場の拡大や原油価格の上昇を背景に実施したことで、「予防的利上げ」と考えられています。

 しかし、カナダ経済を取り巻く環境はよくない方向へと変わっています。トランプ大統領の鉄鋼、アルミ関税方針で、米国との通商交渉がさらに複雑化することは避けられません。原油価格も一時の上昇力を失っていることを考えると、カナダの利上げは想定以上に緩やかになる可能性が大。近い将来、マーケットはカナダの金利見通しを下方修正する必要が出てくるでしょう。これは中期的なカナダドル安の要因になります。カナダでは9日に2月の雇用データの発表があります。

 

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