原油価格も金(ゴールド)価格も、次の大台を目指して上昇すると考える

 原油価格の上昇は、インフレの要因となり、これが金(ゴールド)価格の上昇の一因になります。

 金(ゴールド)の教科書的書籍には、インフレ懸念は金価格上昇の一因と記されています。インフレ=物価上昇によって、相対的に通貨の価値が希薄化する時、通貨の価値希薄化が金価格を押し上げる要因になり得る、という話です。

 通貨の価値希薄化→金価格上昇という流れであるため、インフレに関わる要素は、金(ゴールド)が持つ6つのテーマの一つである「代替通貨」に直結します(筆者が提唱する6つのテーマとは、有事のムード、代替資産、代替通貨、中印の宝飾需要、中央銀行、鉱山会社です)。

図:金市場における6つのテーマ

出所:筆者作成

 現在、金市場には、インフレ懸念により「代替通貨(相対的な通貨安による代替需要)」と「有事のムード(資金の逃避先需要)」の2つの側面から、上昇圧力がかかっているとみられます。

 しかし同時に、米10年債利回りの上昇とドル指数高が進行していることで「代替通貨(ドルと金の相対関係におけるドル優位)」の側面から、下落圧力がかかっているとみられます。テーパリングの議論が加速し始めた7月ごろから、目立ち始めました。

 とはいえ、金市場に関わる材料は他にも存在します。例えば「有事のムード」を強める、第二の恒大出現や不動産以外の業界での信用リスク発生などの、中国における不安です。

 こうした不安がさらに強まった場合、「代替通貨(ドルと金の相対関係におけるドル優位)」の側面から受ける下落圧力を相殺して余りある、上昇圧力が発生する可能性があります。こうした状況が強まれば、1,800ドル、あるいは1,900ドルを目指す展開となることも、否定はできないでしょう。

図:NY金価格日足 単位:ドル/トロイオンス

出所:ブルームバーグのデータより筆者作成

[参考]原油と金(ゴールド)関連の具体的な投資商品例

図:楽天証券のCFD取引銘柄

出所:筆者作成

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[参考]原油関連の具体的な投資商品

国内ETF/ETN

WTI原油上場投資信託 (東証)1690
NF原油インデックス連動型上場(東証)1699
NEXT NOTES 日経TOCOM原油ブル2038
NEXT NOTES 日経TOCOM原油ベア2039

投資信託

UBS原油先物ファンド

外国株

エクソンモービルXOM
シェブロンCVX
トタルTOT
コノコフィリップスCOP
BPBP

 [参考]貴金属関連の具体的な投資商品例

 楽天証券の純金積立「金・プラチナ取引」はこちらからご参照ください。

純金積立

金(プラチナ、銀もあり)

国内ETF/ETN

1326 SPDRゴールド・シェア
1328 金価格連動型上場投資信託
1540 純金上場信託(現物国内保管型)
2036 NEXT NOTES 日経・TOCOM金ダブル・ブルETN
2037 NEXT NOTES 日経・TOCOM金ベアETN

海外ETF

GLDM SPDRゴールド・ミニシェアーズ・トラスト
IAU iシェアーズ・ゴールド・トラスト
GDX ヴァンエック・ベクトル・金鉱株ETF

投資信託

ステートストリート・ゴールドファンド(為替ヘッジあり)
ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)
ピクテ・ゴールド(為替ヘッジなし)
三菱UFJ純金ファンド

外国株

ABX Barrick Gold:バリック・ゴールド
AU AngloGold:アングロゴールド・アシャンティ
AEM Agnico Eagle Mines:アグニコ・イーグル・マインズ
FNV フランコ・ネバダ
GFI Gold Fields:ゴールド・フィールズ

国内商品先物

金・金ミニ・金スポット・白金・白金ミニ・白金スポット・銀・パラジウム

海外商品先物

金、ミニ金、マイクロ金(銀、ミニ銀もあり)

商品CFD(金・銀)