「リスク・フリー・レート」といわれる10年国債利回りは、ほぼゼロ%

 欧米の投資理論において、「リスク・フリー・レート(リスク無し利回り)」という概念があります。「10年国債利回り」をリスク・フリー・レートとするのが一般的です。

 欧米先進国において、「国は破綻しない」【注】という前提に基づいて、10年もの新発国債利回りを「リスク・フリー・レート」と呼んでいます。

【注】「国は破綻しない」前提
実際には国は破綻することがあります。対外負債の大きい新興国では、国債のデフォルト(債務不履行)が起こることもあります。アルゼンチン国債は2001年にデフォルトを起こしました。
日米欧の先進国では国債がデフォルトするリスクは低いと考えられます。ただし、日本についていうと、第二次世界大戦後に国債のデフォルトを起こしています。核戦争や世界大戦のような極限のリスクまで考えると、先進国の国債でもデフォルトする可能性があります。