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地位とは目標ではなく、過程である。- ビル・クリントン(第42代米大統領)

Summer Breeze

 BLS(米労働省労働統計局)が4月5日に発表した3月雇用統計では、NFP(非農業部門雇用者)の増加数は、季節調整と暖冬によって上振れする可能性も云われるなかで、30万人を超える大増加となった。政府部門とヘルスケア、建設やレジャーなどの分野での雇用が伸び、予想(20.0万人)を大きく上回った。失業率は3.8%とほぼ横ばいだった。

 部門別にみると政府部門の雇用者数は7.1万人の大幅増となったが、民間部門は23.2万人の微増にとどまった。 また、1月の雇用増加数は0.5万人下方修正されて27.0万人になった。3月の平均時給は、前月比は0.3%上昇、前年比は4.1%上昇した。

 堅調な雇用増加は、米経済の強さの証明であり、FOMCにとっては「利下げしないリスク」が小さくなったことになる。FRBのウォラー理事は「利下げを多少待つリスクは、性急な利下げによるインフレ再燃よりもよほど小さい」と述べている。

 今回の雇用統計は、単に強かっただけではなく、米国の雇用市場が就業者の調整を終了して、再び増加が加速し始めたことを示している。ローガン・ダラス連銀総裁は、「米国は力強い生産性上昇のサイクルに入った」として、「FRBはインフレが下がらなくなった場合に対応できるよう準備すべきだ」と述べ、FRBの利下げ開始時期の後ろ倒しを示唆した。

今週の注目経済指標

出所:楽天証券作成