新NISA口座で長期保有したい!高配当で株価も安定的な優待株

 2024年からは、個別株にも総額1,200万円(年間投資枠は240万円)まで非課税で投資できる新NISA(ニーサ:少額投資非課税制度)の成長投資枠※がスタート。新NISA口座で投資すると株主配当金に20.315%の税金がかからない高配当株の人気が高まっています。

※インデックスファンドなどにつみたて投資できるつみたて投資枠を含めると新NISAの非課税保有限度額の総額は1,800万円(つみたて投資枠の年間投資枠は120万円)

 2024年2月22日に日経平均株価がバブル期の史上最高値を更新するなど、分母となる株価が上昇していることもあって、日本株の平均的な配当利回りは低下しています。

 しかし、778銘柄※もある3月優待株の中にも、配当利回りが3~4%を超える高配当株は多数存在します。

楽天証券「株主優待検索」より

 そこで楽天証券が誇る銘柄検索ツール「スーパースクリーナー」の「詳細検索項目」に「予想配当利回り3%以上」※と入力して、高配当株を検索。

※予想配当利回り:現在進行形の今期決算期末までの1株当たり年間配当金が株価の何%に相当するかを示したもの。株価は2024年2月22日の終値で計算。以下同

 ヒットした合計373銘柄の中から3月末に株主優待を実施している企業を、楽天証券の「株主優待検索」を使ってピックアップ。単純に高配当なだけだと、優待内容に魅力がない銘柄も増えるので、優待内容も充実していて配当利回りが3%を超える3月優待銘柄を独自の観点で厳選しました。

 業績が好調で、財務面でもまったく問題がない銘柄なら安定した株主配当金や将来の値上がり益も見込めるので、優待獲得をモチベーションに新NISAの成長投資枠でも長期保有しやすくなります。

 ランキング紹介後の銘柄紹介欄には、単純に3月優待株の中で配当利回りが高い高配当株も掲載。「優待内容にはこだわらない。とにかく高配当株に投資したい」という方は参考にしてみてください。


 

高配当かつ業績安定、優待充実の3月優待株No.1はKDDI(9433)!

 高配当かつ好業績で、優待内容も非常に充実した3月優待株の一番手として挙げたいのは、情報通信会社のKDDI(9433)

 KDDIの今期(2024年3月期)の予想配当利回りは3.04%。同社は携帯キャリア国内2位の「au」事業の安定収益を武器に、ここ数年、毎年5~10円の増配を続けています。

 今期予想配当利回りが3.0%台前後と低いのは、単純に配当利回りを計算する際の分母となる株価が上昇し続けているからです。

 同社の株を3月末に100株保有していると、3,000円相当のカタログギフトがもらえます。2023年3月末の実績では「5種のチーズインハンバーグ&国産豚肉ポークウインナーのセット」や「博多ラーメンセット」など、カタログギフト「花月コース」の計47点から1点を選択できました。

 ただし、このカタログ優待は今回限りで廃止となり、来年2025年3月末からは100株を1年以上継続保有で「Pontaポイント」2,000ポイントなど、同社関連サービスの特典から1つを選ぶ優待内容に変更予定です。

 一定の条件をクリアすると贈呈されるPontaポイントが1.5倍の3,000ポイントに増量されたり、5年以上継続保有すると同じく3,000ポイントに増額される特典もあります。

 ただ1年以上の継続保有が優待獲得の条件になるので、今回2024年3月27日(水)の優待権利付き最終日までにKDDI株を購入することが、来年2025年3月末から始まる新優待獲得の条件にもなります。

 優待内容は少し魅力薄になりましたが、株価も好調で配当利回りも高く、1年以上継続保有すれば2,000円分のポイント優待がもらえる3拍子そろった3月高配当優待株の優良銘柄といえるでしょう。

 ちなみにKDDI同様に人気の高い高配当優待株には、リース会社国内最大手のオリックス(8591)もあります。

 しかし、同社は今回2024年3月末をもって、100株保有で3,000円相当の地方特産品などが贈呈される「ふるさと優待」を廃止。今後は機関投資家からもニーズの高い株主配当を重視した株主還元策に転換する方針です。

 オリックスの今期予想配当総額は前期より約8円増の1株当たり94円で予想配当利回りは3.04%。過去最高益を更新するなど業績も株価も絶好調です。

 そういう意味では、オリックスの「ふるさと優待」の最後の権利を獲得しつつ、今後、優待はなくなるものの、好業績な高配当株として保有し続けるのもいいでしょう。


 

2.ホンダ(7267)

 自動車会社のホンダ(7267)は円安による海外収益の拡大やハイブリッド車の北米販売が好調で、今期2024年3月期は前期比6割増に達する大幅な営業増益予想。予想配当利回りも3.22%に達しています。

 来期2025年3月期も四輪車の価格改定や電動二輪車の開発・普及で小幅増収増益予想。

 株価も2023年1月始値以降、1年2カ月足らずで78%以上も上昇している中で、いまだ配当利回りが3%を超えているのは立派です。

 同社を100株保有していると3月末株主全員に「Hondaカレンダー」が贈呈される他、「全日本スーパーフォーミュラ選手権」(鈴鹿サーキット)、ホンダの車やバイクに乗れる体験型イベント「Enjoy Honda」の入場券・会場内で使える金券、事業所見学会に参加できる抽選権なども贈呈されます。

 募集人数は24名と少ないものの、ホンダが開発する小型ジェット機「Honda Jet」への搭乗(30分程度)も体験できるHonda Jet見学会参加の抽選権は、とても魅力的です。

 ホンダ車が大好きなホンダファンならぜひ取得したい優待といえるでしょう。


 

3.商船三井(9104)

 海運会社大手の商船三井(9104)はコロナ禍で物量網が混乱した前々期2022年3月期から前期の2023年3月期にかけて、コンテナ船の船賃高騰で記録的な好業績を記録。

 株主配当利回りが一時17%を超えるなど、目を見張る高配当株として人気が急上昇しました。

 コロナ禍が収束してコンテナ船の船賃が下落してしまった今期2024年3月期は大幅減益予想で、株主配当金も1株当たり190円と前期に比べて370円減配予定です。

 ただし、それでも今期予想配当利回りは依然として3.72%と非常に高いのが魅力。

 2024年早々にイエメンのイスラム武装組織フーシ派が紅海を航行するタンカーを攻撃したことで国際的な船賃高騰に対する思惑が広がり、株価も絶好調です。

 そんな同社は今回2024年3月末から、300株(投資金額約161万3,400円)以上を2年以上継続保有している株主に対して、同社のクルーズ・フェリー事業にちなんだ各地の名産品3,000円相当が選べるカタログ優待をスタートしました。

 今回、2024年3月27日(水)の優待権利付き最終日までに頑張って300株を購入すれば、2年後の2026年3月末にカタログ優待の権利を取得できます。

 その他にも同社の株を3月・9月末に100株保有していると、「にっぽん丸」および「MITSUI OCEAN FUJI」のクルーズ旅行代金が10%(30日以上のクルーズの場合は3%)割引になる優待券2枚が贈呈されます。

 9月末に100株保有で、茨城・大洗~北海道・苫小牧や大阪~鹿児島・志布志などを結ぶ計4航路のフェリーサービス「さんふらわあ」の大人運賃1名片道が5,000円割引になる優待券1枚ももらえます。


 

4.ゆうちょ銀行(7182)

 全国津々浦々にある郵便局を運営する日本郵政(6178)の金融子会社・ゆうちょ銀行(7182)も今期予想配当利回りが3.25%に達する高配当株です。

 さらに、ゆうちょ銀行は株価が会社の解散価値に対して何倍まで買われているかを示したPBR(株価純資産倍率)が0.6倍前後と1倍を割り込んだ割安株でもあります。

 東京証券取引所では、PBR1倍割れ企業に対して、積極的な株主還元策を導入し株価を引き上げる努力を行うように要請を続けています。

 そのため、ゆうちょ銀行のようなPBR1倍割れの割安株には今後、増配や自社株買いなど、さらなる株主還元策の導入やそれにともなう株価の上昇に期待できる点も魅力です。

 ゆうちょ銀行の株主優待は、3月末に500株(投資金額約77万円)を保有している株主に3,000円相当のカタログギフトから商品1点が贈呈されるというもの。

 2023年3月末の優待カタログは「奥州牛たん厚切り〈宮城〉」など郵便局の「ふるさと小包」の他、キッチン、家庭用品・インテリア、子供用品、切手・郵便グッズなど計138点から1点を選べる豪華なものでした。

 頑張って500株投資して、高配当とリッチなカタログ優待を受け取りながら、今後のさらなる株主還元策の導入に期待して長期投資したい銘柄といえるでしょう。


 

5.日本製鉄(5401)

 鉄鋼メーカー国内最大手の日本製鉄(5401)はとにかく高配当という意味では、3月優待株の中でも群を抜いています。

 今期2024年3月期は景気が低迷する中国など海外販売が低調で、増収ながら減益予想。株主配当金も減配される見通しですが、それでも予想配当利回りは4.46%と、4%の大台を超えています。

 さらに、4位のゆうちょ銀行同様、PBRが0.7倍前後の割安株のため、今後の積極的な株主還元策の導入に期待して、株価が緩やかな上昇を続けている点も魅力大。

 来期2025年3月期以降、鋼材の追加値上げや国際的な景気回復による業績拡大が続けば、株価自体もさらに大きく上昇する余地があります。

 同社の株を3月・9月末に1,000株(投資金額約358万8,000円)以上保有していると製鉄所の見学会招待の抽選権などが贈呈されます。

 優待自体はそれほど魅力的ではなく、取得するためには高額な投資資金が必要なため、あくまで「おまけ」と割り切って、高額な株主配当金と今後の株価上昇に期待して保有したい銘柄といえるでしょう。