11月株主優待 人気ランキング

順位 コード 銘柄名 優待品例 優待発生金額※1
1 2809 キユーピー 自社商品 259,100
2 8095 アステナHD 自社グループ商品など 48,300
3 2769 ヴィレッジヴァンガードコーポレーション 買い物券 111,600
4 1419 タマホーム クオカード 331,500
5 3244 サムティ 宿泊券 476,000
6 3160 大光 クオカードなど 67,500
7 5942 日本フイルコン クオカードなど 47,800
8 2678 アスクル 買い物割引券 195,700
9 3547 串カツ田中HD 食事券 165,800
10 8923 トーセイ クオカード、ホテル優待券 187,400
※1優待発生金額 =10月12日終値の株価 × 優待発生最低株数で計算した金額です。

最新の情報は、楽天証券の「株主優待検索」>>

このランキングは楽天証券で優待を保有されているお客さまの人数が2023年10月5日時点で多い順番です。
この記事は銘柄を推奨するものではありません。

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2023年1012日時点の終値や数値を、楽天証券Webサイトから採取して記載しています。
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11月の株主優待銘柄は33銘柄!

 2023年11月優待株は、11月28日(火)が権利付き最終日11月29日(水)が権利落ち日11月30日(木)が権利確定日で、土日祝日を挟まない最短スケジュールになります。

 11月28日(火)までに狙った優待株を購入して、翌日の29日(水)まで保有すると、優待の権利を取得できます。

 11月の優待株は33銘柄※と10月優待株に続いて少数精鋭です。

※楽天証券 株主優待検索より

 33銘柄の中では、住宅、不動産、建設関連企業のクオカード優待や自社傘下のホテル宿泊優待が目立ちます。

 そうした企業の中には分譲住宅販売のタマホーム、不動産開発やホテル運営を手掛けるサムティ、官公庁向け建設コンサルタントのE.Jホールディングスなど、過去最高益を更新するような好業績が続き、株価も右肩上がりで上昇している有望株も数多くあります。

 ここ最近の金利の上昇は不動産関連企業にとって逆風ですが、今のところ日本国内では、住宅販売の拡大や地価高騰、インバウンド(訪日外国人)のホテル宿泊需要拡大などで、不動産関連企業の業績が好転しています。

 最近の物価高は家計にとって痛手ですが、長年デフレに苦しんできた内需企業にとってインフレ(=物価上昇)はある意味、売上高や利益が拡大するタイミングです。

 インフレ時代に突入した2023年の日本株市場において、内需拡大で業績好転が見込める多くの優待株は、投資リターンの面でも大いに期待が持てる超有望な投資ジャンルになっているといっても過言ではありません。

不動産関連など好業績銘柄が目立つ11月優待株

 11月優待株の人気ベスト10銘柄以外に、満足度の高い食品・食事券優待を行っている企業には以下のような銘柄もあります。

  • ジャムなど果実系の食品メーカー・アヲハタ(11月末に100株で、ジャムやチョコホイップなど1,000円相当の自社商品詰め合わせ)
  • 回転寿司チェーンの銚子丸(11月・5月に100株で、優待食事券500円分。同社の中間期末は11月15日のため、今回の11月優待取得には11月13日[月]までの株式購入が必要)
  • ドラッグストアチェーンのコスモス薬品(11月・5月末に100株以上保有で一律、買い物優待券5,000円分か、全国共通おこめ券10kg分。1年以上継続保有で、買い物券7,500円分か、おこめ券15kg分に増額)

 それでは人気の高い11月優待ベスト10を順に見ていきましょう。

1位:キユーピー(2809)

権利付き最終月:11月[貸借銘柄]
株価:2,591円(2023年10月12日終値)
配当利回り:1.81%
優待発生株数:100株以上
優待内容:100株以上で1,000円相当、500株以上で3,000円相当の自社グループ商品詰め合わせ(マヨネーズ・ドレッシングなど) 
その他条件:100株以上を6カ月以上継続保有(1月・5月の株主名簿に同一株主番号で連続2回以上記載)した株主のみに贈呈。3年以上継続保有(11月・5月の株主名簿に同一株主番号で連続7回以上記載)の場合、100株以上500株未満は1,500円相当、500株以上は5,000円相当
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 11月優待株の人気1位は、食品メーカーのキユーピー。

 11月末に100株を半年以上継続保有している株主に1,000円相当の自社グループ商品が贈られます。過去の優待品はマヨネーズ、ドレッシング、ジャム、スープの素の4点セットでした。

 100株を3年以上継続保有すると、贈呈される商品が1,500円分にグレードアップする長期保有優遇制度もあります。

 食品メーカー各社が値上げで業績が上向く中、キユーピーの主力商品マヨネーズに使う鶏卵は鳥インフルエンザの世界的な流行もあって、値上げが追いつかないほど価格が高騰。同社の今期2023年11月期の業績もマイナス47%の大幅最終減益が見込まれています。

 とはいえ、株価は2023年に入って2,300円台から2,500円台までじわじわと上昇しており、鶏卵の価格が落ち着けば本格的な上昇モードに入る可能性も高いでしょう。

 同社のマヨネーズやドレッシングは食生活になくてはならない必需品のため、業績が極端に悪化するリスクが少ない点も魅力です。

 家計に大助かりの自社商品を優待としてもらいながら、気長に株価の回復を待ちましょう。

2位:アステナHD(8095)

権利付き最終月:11月[貸借銘柄]
株価:483円(2023年10月12日終値)
配当利回り:3.73%
優待発生株数:100株以上
優待内容:100株以上で(1)3,000円相当または(2)1,000円相当、1,000株以上で(1)5,000円相当または(2)2,000円相当の(1)自社商品(化粧品・化粧品セット)または(2)商品(食品・寄付など)より1点選択
その他条件:1年以上継続保有した株主のみに贈呈。100株以上1,000株未満を3年以上継続保有の場合(1)5,000円相当または(2)2,000円相当。1,000株以上を3年以上の場合(1)1万円相当または(2)3,000円相当。
2024年以降は、1年以上3年未満継続保有の場合500株以上1,000株未満の株主には(1)3,000円相当または(2)1,000円相当、1,000株以上3,000株未満は(1)5,000円相当または(2)2,000円相当、3,000株以上は(1)10,000円相当または(2)3,000円相当。3年以上継続保有の場合500株以上1,000株未満の株主には(1)5,000円相当または(2)2,000円相当、1,000株以上3,000株未満は(1)1万円相当または(2)3,000円相当、3,000株以上は(1)1万5,000円相当または(2)5,000円相当を贈呈に変更
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 第2位は医薬品や化粧品の原料などを製造する化成品メーカー・アステナホールディングス。

 11月末に100株を1年以上保有すると、3,000円相当の自社商品または1,000円相当の商品を、送付された優待カタログの中から選べます。

 2022年版の優待カタログでは、傘下の化粧品通販会社アプロスの石鹸やシャンプーのほか、純米大吟醸「珠洲さくら福姫」300ml×2本、「讃岐・小豆島素麺紀行」など4つの商品(1,000円相当)から1点選択できました。

 100株・約4万8,300円の投資金額で3,000円の自社商品がもらえるので、費用対効果の高い優待株といえるでしょう。

 さらに100株を3年以上継続保有すると、選べる商品が「博多長浜屋台ラーメン7食」など2,000円相当、自社商品の場合は5,000円相当にグレードアップします。

 アステナHDの今期2023年11月期は、原材料高騰を即座に価格転嫁できない主力の医薬品事業の不振で大幅な減益になる見込みです。

 しかし、インバウンド需要の回復もあって化粧品事業は好調で、ニッチな分野でトップを目指す電子部品向け表面処理薬品の販売も回復するなど、医薬品の卸商社から製造業への事業転換が軌道に乗りつつあります。

 2023年に入り、株価も回復傾向が鮮明です。

3位:ヴィレッジヴァンガードコーポレーション(2769)

権利付き最終月:11月[信用銘柄]
株価:1,116円(2023年10月12日終値)
配当利回り:ー%
優待発生株数:100株以上
優待内容:100株以上で1万円分の買い物券(1,000円×10枚)
その他条件:自社店舗(一部除く)で2,000円(税込)以上の買い物につき2,000円(税込)ごとに1枚利用可。1年以上2年未満継続保有(株主名簿に連続3回以上5回未満記載)の株主には1枚、2年以上(連続5回以上記載)は2枚追加
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 第3位は「遊べる本屋」をキーワードに書籍、雑貨などを店舗販売するヴィレッジヴァンガードコーポレーション。

 11月末に100株以上保有で一律、買い物金額2,000円(税込)につき1,000円券1枚が使える優待買い物券1万円分(1,000円券×10枚)が贈呈されます。

 1年以上の継続保有で11枚(1万1,000円分)、2年以上で12枚(1万2,000円分)に増額されます。

 同社は長年業績不振が続き、株価も1,000円前後で横ばい推移。株主配当に関しても残念ながら無配が続いています。

 ただ、アーティストとのコラボ商品などを販売するオンライン販売が好調で、直営店の売上もコロナ明けで回復していることから、今期2024年5月期は大幅な増収増益を見込んでいます。

 買い物券1万円分という優待は、オンラインショップでは利用できないものの、同社の店舗で販売されている趣味性の高い商品が大好きな人には、非常に貴重な高額優待といえるでしょう。

4位:タマホーム(1419)

権利付き最終月:11月、5月[貸借銘柄]
株価:3,315円(2023年10月12日終値)
配当利回り:5.52%
優待発生株数:100株以上
優待内容:100株以上で500円分のオリジナル・クオカード
その他条件:3年以上継続保有の場合1,000円分
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 第4位は戸建て分譲住宅販売会社のタマホーム。

 11月・5月末に100株保有で株主限定特製クオカード500円分が贈呈されます。3年以上継続保有すると1,000円分に増額されます。

 首都圏中心に注文建築の分譲住宅販売を手掛けるタマホームは一貫して増収増益が続く急成長企業。

 株価も毎年のように上昇来高値を更新している「株主優待株の超優等生」といえる存在です。

 今期2024年5月期もリフォーム事業などが新たな成長ドライブとなり、最高の売上高、最高益の更新を予想しています。

 好調な業績にともない、前期2023年5月期の株主配当を55円増配の1株当たり180円に引き上げており、今期も5円増配を見込むなど、連続増配株としての魅力も高まっています。

 今後も住宅販売価格の値上げや営業空白地域への進出など高成長が続きそうで、優待株随一といえる株価上昇の継続に期待が持てそうです。

5位:サムティ(3244)

権利付き最終月:11月[貸借銘柄]
株価:2,380円(2023年10月12日終値)
配当利回り:3.80%
優待発生株数:200株以上
優待内容:200株以上で1枚、300株以上で2枚、600株以上で3枚、1,000株以上で4枚、2,000株以上で6枚、5,000株以上で8枚、1万株以上で10枚の自社関連ホテル無料宿泊株主優待
その他条件:ホテルにより必要枚数は異なる。「株主優待ホテル予約システム」専用サイトに要会員登録、Webサイトまたはスマートフォンアプリにて要予約、電話予約も可。株主本人および家族のみ利用可
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 第5位は、賃貸マンションやホテル、オフィスビルの開発・運営などを行う不動産会社のサムティ。

 11月末に200株(投資金額約47万6,000円)保有で、同社が関与する全国各地のホテルに無料で宿泊できるホテル宿泊優待券1枚が贈られます。

 昨年2022年の優待で泊まれたのは「エスペリアイン日本橋箱崎」や「アゴーラ京都烏丸」など計20ホテルでした。

 無料になるのは、1泊1名分(素泊まり)の宿泊料金。人数・宿泊日数がそれ以上の場合は、優待券分を差し引いた差額の支払いで宿泊できます。

 ホテルの宿泊割引優待は多いものの、宿泊が完全に無料になる優待はなかなかありません。

 対象ホテルのうち、京都府宮津市の「天橋立ホテル」は優待券3枚、兵庫県三木市の「ホテル ザ・パヴォーネ」は優待券2枚で1泊1名、朝夕2食付きの宿泊が無料になるのでさらにお得度がアップします。

 300株保有(投資金額約71万4,000円)では無料宿泊券が2枚になるなど、保有株数が増えるほど、優待券の配布枚数も増加していきます。

 サムティの業績はコロナ禍のホテル、オフィスビル事業の不振から力強く回復し、今期2023年11月期は「S-RESIDENCE」ブランドで展開する賃貸マンションの販売・供給が好調で大幅な増収・増営業益を見込んでいます。

 今後はベトナムなど海外の不動産事業や分譲住宅事業の成長に期待が持てそうで、株価も9月に年初来高値を更新するなど好調に推移しています。