過去3カ月の推移と今回の予想値
8月雇用統計の予想
BLS(米労働省労働統計局)が9月2日に発表する8月の雇用統計は、市場予想によると、NFP(非農業部門雇用者数)は29.0万人の増加となっています。
雇用者増加数が30万人を下回るならば、昨年11月以来となります。
失業率は前月比横ばいで3.5%の予想。平均労働賃金は、前月比+0.4%。前年比は+5.2%で、4月の5.6%をピークに横ばいながらも高止まり状態が続いています。
アトランタ連邦準備銀行の賃金追跡調査によると、労働賃金の上昇率は前年比で6.7%と、BLS公表値よりもさらに大きな伸びを示しています。
正社員の賃金上昇率は6.2%から6.8%に加速し、そのうちプライムエイジと呼ばれる25歳から54歳の賃金上昇率は6.8%から7.2%に大きく伸びています。
業種別に見ると、特に上昇率が目立っているのが雇用を積極的に増やしているレジャー・サービス業で、5.8%から6.4%に増加。
ジェローム・パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が最も懸念していた「インフレの波及効果(2次効果)」が発生していることになります。