経済のプロ「楽天証券研究所」と、国民のリアル「街角の声」、運営のプロ「ファンドマネージャー」に2017年の振り返りや2018年の見通しについて大特集!
2017年を振り返って
任天堂、半導体関連が大幅上昇
2017年は日本のテクノロジー関連株(ゲーム、電機、自動車など)にとって大変ダイナミックな年でした。
まず、3月3日に発売された新型ゲーム機「ニンテンドースイッチ」への期待から任天堂の株価が大きく上昇しました。売買代金も大きく、任天堂が日本の株式市場の中で際立った存在感を見せた年でした。
また、2016年に相場が始まった半導体関連株も大幅に上昇した銘柄が出てきました。データセンターやスマートフォンで使われるNAND型フラッシュメモリが品不足になるなかで、半導体製造装置セクターが注目されました。前工程の東京エレクトロンが出世株となり、後工程のディスコ、検査装置のレーザーテックも良好なパフォーマンスでした。また、半導体デバイスでロームが注目され、長らく価格低迷が続いたシリコンウェハの値上げが始まると、SUMCO、信越化学工業の株価が急上昇しました。
2017年9~10月に発売された新型iPhone(iPhone8とiPhoneⅩ)の関連銘柄として、アルプス電気、日東電工なども上昇しました。ただし、上昇後はiPhoneⅩの生産台数不足の問題で下落する局面もありました。
2018年もテック株の年になるか?
半導体、自動運転、EV・・・テック株人気が続くか?
2018年も日本のテック株の活躍が期待されます。
「ニンテンドースイッチ」は2018~2019年に本格的な普及期に入ると思われます。ソフトも、任天堂製、サードパーティ製ともに数多く発売されると思われます。引き続き任天堂に注目したいと思います。また、カプコンなどの家庭用ゲームソフト専業は、累計販売台数が7,000万台を超えたプレイステーション4、急成長中のニンテンドースイッチ、それにスマートフォンと対応可能なハードウェアが多く、ビジネスチャンスが拡大しています。
半導体セクターにも引き続き注目できます。NAND型フラッシュメモリに対して慎重な見方が出ていますが、動画をSNSにアップして楽しむユーザーが多くなっており、これがスマートフォンとデータセンター向けのNAND型フラッシュメモリが品不足になっている大きな要因です。この流れは、今後も続くと思われます。
また、ロジック半導体の分野では、世界最大の半導体受託製造業者であるTSMCが3ナノ半導体工場を200億ドル(約2.2兆円)で建設すると表明しました。量産開始時期は2022年ということですが、2018年の7ナノ量産開始、2020年になると思われる5ナノ量産開始を考えると、ロジック半導体への大型投資が続く可能性があります。
2017年同様、東京エレクトロン、SCREENホールディングス、アドバンテスト、ディスコ、レーザーテック、ローム、SUMCO、信越化学工業など、半導体製造装置、半導体デバイス、シリコンウェハの重要企業に注目したいと思います。
電子部品は、スマートフォン市場の伸びが鈍化していることが懸念材料です。そのため、スマートフォン向けでも成長力のある重要製品を持っているか、ゲーム、自動車などスマホ以外へも展開しているかどうかが、銘柄選別の決め手になります。
高級スマホへの搭載が進んでいる樹脂多層基板「メトロサーク」の生産性が改善中の村田製作所、高級スマホ向けの手振れ補正用アクチュエーターやゲーム機のコントローラー用振動モータを手掛けるアルプス電気、イメージセンサー最大手のソニー(高級スマホではカメラのデュアル化と自撮り用インカメラの高性能化が期待できる)、有機ELディスプレイ用材料の有力企業である日東電工などに中長期で注目したいと思います。
自動運転と電気自動車
自動運転と電気自動車関連への投資も重要なテーマです。
完成車メーカーではスズキに注目したいと思います。インドという自動車の成長市場でトップシェアを持っており、電気自動車への熱意も見せています。
自動車部品や車載用半導体では、自動車部品世界2位で電動化分野が得意なデンソー、車載用半導体で世界3位のルネサスエレクトロニクス、電気自動車用リチウムイオン電池で世界トップのパナソニックが重要な銘柄になります。
電気自動車では電池材料や電子部品も重要です。リチウムイオン電池向け電解質と添加剤のステラ ケミファ、電気自動車用モータに注力している日本電産、自動車用コンデンサやセンサに強みを持つTDKなどにも注目できます。
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