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著者の窪田真之が解説しています。以下のリンクよりご視聴ください。
「外国人買いの勢いが低下。日経平均どうなる?」
日経平均は3週ぶりに反落、外国人買いの勢いが低下
1月に入ってから急騰した日経平均株価は先週(営業日1月22~26日)、3週ぶりに反落、1週間で212円下がって、1月26日の終値は3万5,751円となりました。
1月からの日経平均急騰は、外国人投資家の大量買いによって起こりました。
日経平均と外国人の売買動向(買越または売越額、株式現物と先物の合計):2022年1月4日~2024年1月26日(外国人売買動向は2024年1月19日まで)
1月第2週(営業日1月9~12日)に外国人買いが急増しましたが、その後、少しずつ買いの勢いが低下しています。第4週(営業日22~26日)の売買統計はまだ出ていませんが、小幅売越になった可能性もあります。
2024年1月の週別、外国人投資家による日本株買越・売越額と、日経平均変動幅
日本株は割安で、長期投資で「買い場」と判断していますが、1月の上昇ピッチが速すぎることから、外国人の買いの勢いが低下すれば、短期的に反落する可能性もあります。
1月に外国人投資家が日本株を大量に買ってきた理由
1月は、外国人投資家が突然日本株を大量に買ってきたことで驚きが生じました。その理由として、以下が考えられます。
【1】米景気ソフトランディング期待が高まり、S&P500種指数が最高値を更新したこと。
【2】円安が進んだこと。
【3】日本の景気・企業業績好調が続く期待が高まったこと。
日経平均・S&P500株価指数の動き:2019年末~2024年1月26日
減速しつつある米景気がハードランディング(景気後退に陥る)するか、ソフトランディング(景気後退にはならずに持ち直す)するか、2年以上にわたって延々と議論が続いています。いまだに結論は出ていませんが、足元ソフトランディングの期待が非常に高くなっているところです。
日本の景況は、米国よりも良好です。米景気のハードランディングへの不安が強まる時には上値が抑えられますが、ソフトランディングへの期待が高まると、上値を抜けます。1月に入ったところで、米ソフトランディングへの期待の高まりから、日経平均は一気に高値を抜けた形です。
裁定買い残高が約1.4兆円
長期的に日本株に強気の見通しは変わりませんが、日経平均の上昇ピッチがやや速いことから、短期的には反落することも考えられます。詳しい説明は割愛しますが、裁定買い残高が約1.4兆円と、1.5兆円に近づいていることに注意が必要です。近年は、裁定買い残高が1.5兆円に近づくと、日経平均が短期的に反落することが多かったからです。
ただし、裁定買い残高がいくらになったら、反落しやすいという法則はありません。近年たまたま1.5兆円から反落することが多かったというだけです。過去には3.5兆円まで増加してから反落していたこともあります。
日経平均と裁定買い残高:2021年7月1日~2024年1月26日(裁定買い残高は2024年1月19日まで)
日本株の投資判断は変わりません。日本株は割安で、長期的に上昇余地が大きいと判断しています。ただし、一本調子の上昇は見込めません。短期的には、円高などで下落する局面もあると思います。時間分散しながら割安な日本株を買い増ししていくことが、長期的な資産形成に寄与すると考えています。
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