弐億貯男さんのプロフィール

 2002年10月、27歳のときに元手250万円で株を始め、2019年、43歳で資産2億円を築いた弐億貯男さん。いまだに現役サラリーマンを続けながら、年率10%を目標に得意の割安成長株投資に磨きをかけ、現在の資産は2億6,000万円に到達。

 ブログ「サラリーマンが株式投資でセミリタイアを目指してみました。」や2020年秋に出版され連続重版中の『10万円から始める!割安成長株で2億円』(ダイヤモンド社)も話題です。

10万円から始める!割安成長株で2億円
2020年09月03日頃発売/ダイヤモンド社
1,540円(税込)

投資スタイル

「割安成長株」に狙いを定めた国内株式への投資がメインです。

金融商品の種類 投資先・銘柄名など 割合
国内株式 複数銘柄 85%
金・プラチナ ―― 10%
投資信託 SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド 5%

銘柄選びの基準

  • PER(株価収益率)15倍以下で増収増益が続いている「割安成長株」であること。
  • AI、IT関連で話題となっている銘柄やテーマ株であっても、割高なら投資しない。
  • 将来の業績が想定しやすい「ストックビジネス」(不動産やインフラなど継続的収益が見込める事業)を手がける企業を選ぶことが多い。

銘柄を売るときの基準

  • 業績見通しの下方修正など、その銘柄を購入した際の前提が覆るような悪材料が出たとき。
  • 利益確定タイミングは+50%、2倍など、銘柄ごとに自分が満足できる利益額をイメージしておき、その水準に達したら利益確定する。

初心者時代の体験談

Q:投資を始めて最初の成功体験を教えてください。
A:不人気だった介護関連銘柄を辛抱強く保有して10倍高を達成!

 介護付き有料老人ホームを運営するチャームケア・コーポレーション(6062)で10倍株を達成したことです。

 2012年に上場した同社をその年と2014年に購入しました。介護関連銘柄は制度改正のリスクが大きく、従業員が集まらないということで当時は不人気銘柄でした。しかも、新規の有料老人ホーム開設をハイペースで進めていたため、毎期の売上高が30%近く成長しているものの利益は低水準でした。

 しかし、ストックビジネス型の施設介護を手掛けているので、施設の稼働率を高水準で維持すれば安定的な売上、利益につながるはずです。

 新規老人ホームの開設費用を既存の施設からの収益で吸収できるタイミングになったら利益も増加するだろうと判断して、辛抱強く保有を継続。2016~2019年に株価上昇の過程で売却して、投資額の10倍の利益を出すことに成功しました。

Q:初心者時代の失敗談を教えてください。
A:損切りをした際、利益の出ている銘柄を売却して、損失と相殺していた…。

 損切りをした際に、利益の出ている銘柄を売却して、損失と相殺するという行動をとっていたことです。損失は損失で受け入れて、利益の出ている銘柄はなるべく長く保有して利益を伸ばしていかないと資産を増やしていけない、ということを学びました。          

Q:資金が少なかった時代にやってしまった失敗や、後悔していることなどを教えてください。
A:新しい銘柄を買うために、保有している株を薄利ですぐに利益確定していた…。

 銘柄をいろいろ見ていると、買いたい企業が次々と見つかります。その銘柄を買うために保有している株を小さな利益で利益確定してしまうことが多かったです。そんなことをしていては「損小利大」(損失は少なく利益は大きく)にならないので失敗だったと思います。

Q:さまざまな成功・失敗を経て確立した投資手法や投資哲学を教えてください。
A:「割安株の中長期投資」をずっと続けます!

 サラリーマンだと仕事時間中に相場を追い続けることができないので、FXやデイトレード、スイングトレードといった短期売買は向かないことがわかりました。それで、割安株の中長期投資に落ち着きました。

 さまざまな金融商品や投資手法に手を出すのではなく、「日本の割安な個別銘柄を購入して中長期保有する」というスタイルをずっと続けて、「失敗したときは反省して改善」を繰り返すことで、運用を洗練させていきました。

弐億貯男さん流・少額ポートフォリオ

1,000円~1万円で投資するなら?

商品名 商品の種類 投資先 割合
SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド インデックス・ファンド 米国株式 100%

この銘柄を選んだ理由

 堅調な米国株式市場に分散投資できるためです。

●この銘柄の売り時はいつ?

 少額資金で資産運用を始めた場合は含み損、含み益の感覚に少しでも慣れてみると良いと思います。

 資産運用可能なお金が増えてきて、運用で大きな資産を得たいという方は日本株、米国株の個別株購入を目指しましょう。

 中長期で安定的に資産を増やしたい方は、インデックス・ファンドの積み立てを長期継続するのも良いでしょう。

3万円で投資するなら?

商品名 商品の種類 割合
プレミアグループ(7199) 国内株式 50%
グッドスピード(7676) 国内株式 50%

この銘柄を選んだ理由

 プレミアグループ(7199)は、中古車ローンビジネスや中古車向けの修理保証などを手掛けている会社です。ローンや保証は継続的収益を生むストックビジネスで、そのストックが安定的に積み上がっているので、今後も増収増益が安定的に続くイメージがつかみやすいと思います。

 グッドスピード(7676)は、中古車販売を手掛ける会社です。毎年2店舗の大型新規店の出店を続けており、当面は大型店の出店に応じてハイペースで増収増益が見込めます。

この銘柄の売り時はいつ

 プレミアグループは成長が鈍化したり止まったりしたタイミングが売り時だと思います。グッドスピードは成長が続く間は保有を続けて、買い値の2倍、3倍という大きな利益を狙っていきたい銘柄です。

10万円で投資するなら

商品名 商品の種類 割合
プレミアグループ(7199) 国内株式 40%
グッドスピード(7676) 国内株式 40%
メタウォーター(9551) 国内株式 20%

この銘柄を選んだ理由

 3万円投資プランで挙げたプレミアグループとグッドスピードに4万円ずつ投資します。

 さらに、上下水道処理設備の設計・建設・運用・維持を行うメタウォーター(9551)に2万円を投資。この会社は日本の上下水道設備の老朽化にともなう設備更新需要が今後も安定的に見込めそうです。

この銘柄の売り時はいつ

 プレミアグループとグッドスピードの売り時は「3万円プラン」と同じです。

 メタウォーターは長期保有しつつ、株価が2倍程度になったら利益確定して、新たな銘柄に資金を振り向けるのも良いと思います。

つみたてNISA枠またはNISA枠で投資するなら

▼1:IPOに投資!

商品名 商品の種類 割合
IPOへの抽選応募で当選した銘柄 国内株式 100%

この銘柄を選んだ理由

 NISA口座は特定口座と損益通算ができないため、損失は出したくありません。そこで株価上昇可能性の高いIPO(新規公開株)のブックビルディングに当選した銘柄に活用したいです。

この銘柄の売り時はいつ

 IPOのブックビルディングで当選した銘柄は、初値売り(※)をします。

※IPO銘柄が上場した際、株式市場で初めてついた価格(初値)で売ること。

▼2:IPO以外の国内株式に投資するなら

商品名 商品の種類 割合
プレミアグループ(7199) 国内株式 50%
グッドスピード(7676) 国内株式 50%

この銘柄を選んだ理由

 この2銘柄は私が中長期で保有して、2倍、3倍と大きな利益を狙っていきたい銘柄なので、それが非課税になるとうれしいですね。

 プレミアグループは2025年3月期に営業収益419億円、当期純利益65億円(2021年3月期営業収益178億円、当期純利益24億円)という意欲的な中期経営計画を掲げており、グッドスピードは大型店舗の出店により、売上高成長率20%以上を目標として掲げていますので、大きな利益を上げられると期待しています。

この銘柄の売り時はいつ?

 前述のとおりです。

 プレミアグループ、グッドスピードそれぞれ目先は、2桁の増収が続くと思いますので、高成長が続く間は継続保有すると良いと思います。そうして満足いく含み益になったら利益確定しましょう。

投資ビギナーへのアドバイス

Q:初めて買った銘柄を売るときのタイミングや気を付ける点について教えてください。
A:とにかく損切りは素早く、利益確定はなるべく引っ張る。

 とにかく損切りは素早く、利益確定はなるべく待つようにしましょう。

 損切りのタイミングは「保有銘柄に悪材料が出たら即売却」がルール。しかし、初心者の場合、購入タイミングが適切でなかったり、悪材料の判断がつかないケースもあるため、機械的に「10%もしくは15%下落したら損切り」というルールを作っても良いと思います。

 一方、利益確定に関しては、+30%など一律の利益確定ルールを課してしまうとポテンシャルのある銘柄を早売りしてしまうことになるため、銘柄ごとに「ここまで利益が出たら満足」という水準を想像しておきましょう。

Q:少額での投資が大きな利益を生んだのはどんなタイミングでしたか?
A:投資を始めて2~3年目、新興不動産銘柄が急騰して資産が2倍~3倍に! 

 株式投資を始めて2~3年目にPERが割安という条件で銘柄スクリーニングをしていたら、新興不動産銘柄が数多くヒットしたので、多数の銘柄を買いました。

 不動産関連株は業界的に低PERな株が多いということはあまり意識せずに、「割安だから」と判断して不動産銘柄を購入したわけですが、ちょうどそのタイミングで不動産価格が上昇に転じ、保有していた新興不動産銘柄も株価が急騰して、資産を2倍~3倍に増やすことができました。

 株式投資というとトヨタやソニーなど有名な銘柄を買ったほうが安全というイメージがあると思います。しかし、有名な銘柄ではなく割安な銘柄(割安ということは有名ではない銘柄)を投資対象にすると、投資対象の選択肢や視野も広がりますし、大きな値上がり益が狙えるかもしれません。

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