今回は、100万円という大きなお金をどう投資するかについて紹介したいと思います。投資の基本は「分散」です。100万円を一つの投資先にまるごと投資するのではなく、どう分散をするかを考えていきます。

 今回は実際に大きな金額を運用するプロたちの投資術やETF(上場投資信託)や株式への投資について紹介します。基本的には投資信託を活用していきますが、ETFを活用してコストを抑えたり、投資資金の一部を株に投資することで、配当や優待をもらうなども考えてみます。

まずNISAの利用を考えよう

 投資額100万円の場合、つみたてNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)やiDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)の上限額を上回ります。そこで、制度の上限額が120万円の一般NISAを活用しましょう。

 一般NISAはつみたてNISAと同様に投資で発生した利益が非課税になりますが、以下のような違いがあります。

つみたてNISAと一般NISAのちがい

出所:株式会社マネネが作成

 一般NISAは投資先が国内・海外の株式や投資信託、ETF、REIT(上場不動産投資信託)など幅広くなっています。

投資のプロの分散方法

 160兆円以上もの金額を運用する投資のプロ、年金積立金管理運用独立行政法人(以下、GPIF)の投資術を見ていきます。GPIFは長期的な観点から安全かつ効率的な運用のため、投資初心者におすすめの投資スタイルです。そして、GPIFでは「安全かつ効率的な運用」を行うために、次のように複数の資産(投資先)を組み合わせて運用をしています。

図1

出所:年金積立金管理運用独立行政法人の公表データを基に株式会社マネネが作成

 国内・海外・株式・債券と分散をしています。大きな金額を安全に投資するのであれば、このように資産を分けて投資をしていく必要があります。

かんたん投資信託

 それぞれの投資先を探すのが面倒と感じた場合は、バランス型の投資信託を選んでください。例えば、e MAXIS Slim バランス(8資産均等型)は日本・先進国・新興国の株式や国内の債券など「地域」と「資産」を8つの資産分けて分散投資ができます。

【地域と資産の分散投資のメリット】
先進国市場の調子が悪いときは、新興国市場の調子が良く、株が上昇しているときは債券が下落するなど、異なる値動きをする複数の投資先を同時に持つことにより、リスクを抑えることが可能になる。こうすることで、激しい値動きを避けて、じっくりと長期にわたって投資をすることができる。

 もう少し投資先を絞りながらシンプルに分散したいという人は、三井住友・DC年金バランス50(標準型)であれば、国内外の株式と債券に均等に分散投資をするのでオススメです。

 これらの投資もまるごと100万円を一気に投資するのではなく、20万円を5回など、投資タイミングを分けたほうが、高値で一括購入してしまうリスクを抑えられます。

ETFで安く投資をしよう

 バランス型の投資信託であれば一気に複数資産へ投資することが可能になりますが、自分で各資産へ投資をしたいという人にはコストの観点から投資信託よりもETFをおすすめします。

 例えば、国内の株式市場に投資するのであれば、iシェアーズ・コア 日経225 ETF(1329)。このETFは日経平均株価に連動しています。楽天証券では、購入手数料が無料で、かつ信託報酬も0.105%です。購入手数料が同様にかからない日経平均インデックスファンドよりも、信託報酬が低いのです。

 外国株式として、米国の株式市場に投資をするのであれば、iシェアーズ・コア S&P500 ETF(IVV)があります。このETFはS&P500に連動しており、投資信託の信託報酬にあたる経費率はわずか0.04%と非常に低く設定されています。

日本株で利益をねらう

 メインは投資信託やETFで分散投資をして、残りを日本株に投資をしてみるのもいいかもしれません。日本株、つまり個別企業の株式に投資をする魅力は、投資がうまくいった時に大きなリターン(値上がり益)が期待できる点です。企業によっては配当や株主優待を出すところもあり、投資の醍醐味を味わえます。日本株の人気銘柄を紹介します。

日本株の保有残高上位5銘柄(2019年11月1日時点)

順位 銘柄コード 銘柄名
1 9984 ソフトバンク
2 8411 みずほフィナンシャルG
3 2914 日本たばこ産業
4 7203 トヨタ自動車
5 8306 三菱UFJフィナンシャルG
出所:楽天証券のデータを基に株式会社マネネが作成

 誰もが知っているような大企業が顔を並べていますね。投資の基本として昔から伝わる言葉の一つに、「何をしているか分からない会社の株は買わない」があります。これに従い、まずは自分が知っている会社で、かつ安定した大企業の中から選ぶのがよいでしょう。ちなみに、3位の日本たばこ産業(JT)は、配当や株主優待を出すことで人気の高い企業です。

コア・サテライトという考え方

 投資の世界には「コア・サテライト戦略」という考え方があります。聞きなれないと思いますが、コアは「核」や「中心」、サテライトは「衛星」という意味です。つまり、コアの周りを衛星が回っているように、コアとなる資産は手数料の低いもので幅広く分散されているものに投資をします。そして、それとは別に、サテライトとなる一部の資産で、特色のあるものに投資をするという戦略です。

 例えば、100万円を投資するのであれば、前述の様にメインを投資信託やETFを活用して分散投資し、残りを株式や、多く配当を出す米国企業に投資をするETFなど特徴の強いものに投資するなど、少しアグレッシブな投資もよいと思います。

 投資の基本は複数の地域や資産に分散投資をして、長期間保有し続けるということに変わりはありませんが、自身の知識や興味を投資にも活かすということで、このような投資スタイルを取り入れることもおすすめします。

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