「クイズでわかる!資産形成」(毎週土曜日に掲載)の第4回をお届けします。資産形成をきちんと学びたい方に、ぜひお読みいただきたい内容です。
毎回一つクイズを解いてもらいます。クイズの答え合わせをしながら、資産形成に必要な知識を一つ一つ身に付けていってください。
今回のテーマは高配当利回り株の選び方です。
今日のクイズ:予想配当利回り6.5%の小型株と、3.2%の大型株、買うならどっち?
<クイズ>予想配当利回り6.5%の小型株(A社)と、3.2%の大型株(B社)、買うならどっち?
小型株は時価総額が小さく、市場に出回る株式が少ない銘柄のことで、逆に大型株は時価総額が大きく、市場に出回る株式が多い銘柄のことです。
<A社とB社:株価・配当利回り・株式時価総額>
<A社株価チャート>
<B社株価チャート>
【参考】 【予想配当利回り】=【1株当たり配当金】÷【株価】
1株当たりの配当金が増えると(増配)、配当利回りは上がります。
逆に1株当たりの配当金が減ると(減配)、配当利回りは下がります。
また、1株当たりの配当金が変わらなくても、株価が下がると配当利回りは上がります。
1株当たりの配当金が変わらなくても、株価が上がると配当利回りは下がります。
株の配当利回りは確定利回りではない
予想配当利回りは高ければ高いほど、良いわけではありません。株の配当利回りはあくまで予想であって、確定利回りではないからです。
A社のように時価総額が小さく(1,000億円未満)、予想利回りがすごく高い(6%以上)銘柄は、減配リスク(配当金が減らされるリスク)が高いので要注意。
<A社の株価と予想配当利回りの推移>
A社は株価チャートが崩れてきています。予想配当金が52円で変わらないまま株価が下落しているので、見かけ上、利回りが上昇しています。ただし、減配になって利回りが下がり、株価がさらに大きく下がることもあるので注意しなくてはいけません。
クイズの正解:減配リスクが低い方を選ぶ
高配当利回りを選別する時は、なるべく減配リスクが低い銘柄を選ぶべきです。減配リスクが低い銘柄には、一般的に以下の三つの特色があります。
【1】時価総額が大きい 【2】収益基盤が堅い 【3】財務内容が良い
時価総額1兆円以上の銘柄には、収益がそこそこ安定的で財務良好な銘柄が多いです。B社は時価総額4兆円超なので、少し買ってみていいと思います。
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