米国株投資家、たぱぞうさん×コロナ・ショック

たぱぞうさんプロフィール

 月間100万PVを誇る人気ブログ「たぱぞうの米国株投資」を運営。現在は某投資顧問のアドバイザーも務める。米国株投資家きっての理論派投資家として有名。

 祖父や父が株をやっていたこともあり、10数年前に初任給で日本の割安株投資をスタート。ITバブルの崩壊や金融危機を乗り越え30歳には1,000万円近い利益を上げる。2010年に1ドル75円台まで円高が進んだ際、ドルに両替した数百万円の資金を元手に、2008年のリーマン・ショックでいまだ底値圏にあった米国株への投資を始めたことが飛躍的な成功につながる。

 2014年以降はもっぱら米国株や米国市場で売買されるETF(上場投資信託)一辺倒に投資する独自のスタイルを確立し、資産を7~8倍まで増やすことに成功!

コロナ・ショックで資産は増えたor減った?何売ったor何買った? 

Q:コロナ・ショックで株や投信が急落したのを見て、まず行ったことはなんですか?

A:事前に現金化していたため、急落の影響はなし。買うしかない!と思った

 コロナが深刻化する以前の今年年初に、買いたい米国株のバリューを探ってみたら、アマゾン(AMZN)以外はほとんど私の銘柄選別基準で見ると、120~130%のオーバーバリュー(割高)でした。こんなことは今までになく、厳しい相場だと思っていました。

 そんなこともあって、2月後半以降の暴落時点では法人での運用に一本化しようとしており、自己資産の多くをMMF(マネー・マネジメント・ファンド)や日本円のキャッシュに換金していたので、幸い、急落の影響はあまり受けませんでした。急落を見て思ったことはただ1つ。「久々に絶好のチャンスがやってきた。買うしかない」。

Q:コロナ・ショック後に投資した銘柄はなんですか?

A:常々ウォッチしていた日本市場のETF「iシェアーズ S&P 500」を購入

 ブログにも書いているのですが、2020年年初、多くの銘柄が見込みの天井を抜けてぐんぐん値上がりしているのを見て、リーマン・ショックの前夜に似てきたな、「バスに乗り遅れるな」という焦りに似た雰囲気が出てきたな、と感じました。

 私は結構慎重なので、勝てると確信したとき以外は恐る恐る投資をするタイプなのが吉と出ました。

 2月後半以降の暴落を見て、最初にしたのは、資産の多くを占めていたMMFを日本円の現金にすること。そして、その現金で常々、ウォッチしていた日本市場のETF「iシェアーズ S&P 500」(1655)を3月中旬に厚めに購入しました。

Q:「iシェアーズ S&P 500 ETF」を買った理由は?

A:とにかく安くなったこと!気になる二重課税問題も解決される見込み

 東証に上場している米国S&P500に連動するETFでは、「SPDR S&P 500 ETF」(1557)が、経費率0.0945%と割安で人気ですが、ETFの種類も増えています。

 その中で以前から注目していたのが「iシェアーズ S&P 500 ETF」。海外株の配当や分配金には現地で課税されたうえに日本でもまた課税されるという二重課税の問題がありましたが、2020年からはこの二重課税問題が解消される見込みで、このETFもその恩恵を受けることができそうだということもあり、まとまった金額を投資しました。

 購入した時期は、ちょうど原油価格が暴落し、トランプ大統領が欧州から米国への入国制限を表明して米国株が2,000ドル近い過去最大の下げ幅を連発した3月中旬。とにかく「安い」。それが購入の理由でしたね。

コロナ後の市場、どう読む?どう動く?

Q:コロナ・ショック後に底値買いした銘柄はありますか?

A:ブラックロック(BLK)、フェア・アイザック(FICO)など。魅力的な銘柄が増えている

 魅力的な銘柄は増えていると思います。現状、底値買いに成功した形の「iシェアーズ S&P 500」は長い目で見れば盤石だと考えています。

 米国株では、世界最大の投資会社であるブラックロック(BLK)。2月中旬の高値から3月中旬には40%近くも急落しましたが、ボラタイル(乱高下が続いている状態)で面白いと思っています。

 ITソリューション企業のフェア・アイザック(FICO)もビジネスモデルが不変なので、この急落でのさらなる底値買いチャンスを狙っています。

 下落率の激しい金融系では、米国の先物取引所を運営しているCMEグループ(CME)に投資妙味がありそう。

 銀行株はあまり好みではありませんが、JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー(JPM)は株価が「よく」下げていて、魅力を感じます。

Q:依然、先行き不透明な状況ですが、新たに買うタイミングはいつでしょう?

A:自分なりに「ここまで下がったら割安」という目線を作っておき、そこを割り込んだら買う

 コロナ・ショックのような暴落が起こる前から、自分なりに「ここまで下がったら業績などから見て割安」という目線を作っておくことが大切だと思います。そして、そこを割り込んだら勇気を持って「買う」。

 短期的な目線では怖くて買えないと思いますが、10年、20年先という長期の目線で見れば、安心して買える銘柄はきっとあると思います。もちろん、短期的にはEPS(一株当たり当期純利益)が大きく下がるので買いにくくはなりますが、過去のリセッションではいつもそうでした。定量面だけでなく、定性で判断していく相場になってくるのでしょう。

Q:不安定な相場はいつ頃まで続くと思いますか?

A:最短で半年、最長では5年くらい続くことも想定

 当初予想していたよりもかなり深刻な事態になっていると思います。最短で半年、つまり今年の9~10月ぐらいまでは不安定な相場が世界的に続くように思えます。

 最長では5年ぐらい世界的な不景気が続くような波乱の展開も想定しておいたほうがいいのかもしれません。

個人投資家は波乱相場とどう向き合うべきか?

Q:今回の急落で学んだことはありますか?

A:暴落から身を守るのは自分自身が感じる「違和感」

 私は幸いにも、2020年の年初の時点で、リーマン・ショック以降、10年以上、続いた上昇相場に違和感を感じてリスク資産の一部を売却していました。株式を法人で買ったほうが良いと思い、資産を移すタイミングだったのも功を奏しました。ただし、積み立て投資をしていたのはそれなりにマイナスがでています。しかし、通過点です。これは目線を変えず淡々と続ければよいのです。

 一方で経験がないと感じるのは難しいかもしれませんが、やはり自分が感じる違和感に対して素直であることが重要だと思います。

 今から振り返っても、コロナ・ショックもさることながら、それ以前にトランプ大統領の法人減税や2019年のFRB(米連邦準備制度理事会)による「予防的」という名目での利下げなど、相場が走りすぎていましたね。

Q:急落に備えて行っていたことはありますか?

A:資産の一部を不動産や太陽光ビジネスなどに移した

 資産の一部を不動産や太陽光ビジネスなどに移していたことは、今回の株価暴落を見ると効果絶大でした。ただし、今後、不動産は少し厳しいかもしれません。

Q:まだまだコロナ・ショックが続きそうですが、どんな心構えで臨みますか?

A:長い目で見てチャンス以外の何物でもないコロナ・ショックの急落

 下がれば買う、という姿勢で臨みたいですね。買いたい人がいない状態まで株価が下落したら、そこはシンプルに買いの場面でしょう。

 コロナ・ショックが終息したあとは、今回の危機に対抗して世界各国で行われた金融緩和や財政出動が効いてきて、従来のゆるやかな相場に戻ると思います。

Q:今回の波乱相場で動揺している投資初心者に一言ください。

A:コロナ・ショックの急落は、長い目で見るとチャンス以外の何物でもありません!

 もし今回の暴落で損をしてしまったり、恐怖や不安を感じたりしたとしても、投資を続けること、あきらめないことが大切だと思います。長い目で見れば、今回の急落はチャンス以外の何物でもありませんから!

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