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優待名人・桐谷広人VSタレント・杉原杏璃対談
「強いのはどっち?草食投資、肉食投資」(全3回):前編 中編 後編

優待名人・桐谷広人VSタレント・杉原杏璃対談「強いのはどっち?草食投資、肉食投資」後編

 株主優待で注目を浴び、紹介した銘柄が「バブル」を起こすほど人気の「草食投資家・桐谷広人」さんと、タレントで活躍しながら短期のトレードも行う「肉食投資家・杉原杏璃さん。「楽天証券19周年記念投資セミナー」での対談をご紹介します。

 

楽天、オリックス、ヤマダ電機に注目

叶内 杉原さん、桐谷さんが今注目している優待銘柄を聞きたくないですか?

杉原 ぜひ聞きたいです! 注目しているのはどんな銘柄ですか?

桐谷 株価が下がった銘柄です(笑)。例えば楽天(笑)。優待内容はいろいろあって楽天市場で使える200円クーポン4枚(800円相当)、楽天トラベルで使える国内宿泊クーポン(2,000円相当)、楽天イーグルス主催の公式戦観戦チケットも優待価格で買えます。私は値下がりするのを待って買いました。

 オリックスも注目ですよ。配当が6,600円(2018年度)に加えて株主優待品としてカタログギフトから選べて、さらに年1回、ふるさと優待ももらえます。さらにレンタカーの基本料金30%などいろいろな優待が受けられます。

 ヤマダ電機は優待割引券(500円)が年間で6枚いただけます。1年以上保有すると優待割引券が追加されます。。JTも、配当と優待品があります。
 それから今はいているズボンですが、山喜というワイシャツ専門店のアウトレット店でいただきました。株主優待券1,000円券1枚を年2回いただけます。家族や親戚にも株を買ってもらって、誰かが代表して株主優待券を使うと、ちょっと値が張るものも買えますよ。

叶内 ご家族を総動員するという方法もあるのですね。杉原さんは、どの銘柄が気になりましたか?

杉原 山喜です(笑)。父へのプレゼント品をもらうために買おうかな。

叶内 株価が下がった銘柄を買うのは不安ではありませんか?

桐谷 商品のバーゲンセールでは、みんな先を争って買うけれど、株が安くなったときは買わないのは不思議です。株のバーゲンセールだと思って、そういうときこそ頑張って買うといいですよ。それでも不安なら趣味の銘柄を選ぶと、買いやすいのではないですか。

 例えばサンリオが好きな女性の方は多いですよね。年間でテーマパーク共通優待券6枚とお店などで使える優待券1,000円券2枚がもらえます。パスポートを休日に窓口で買うと3,800円なので、それだけで2万2,800円相当になりお得ですよ。
杉原 すごいくわしい!(笑)

叶内 趣味に合う銘柄はいいですね。杉原さんは野球がお好きでしたね。

杉原 好きなので楽天も持っているし、東京ドームも持っています。

桐谷 私はDNAの株主なので横浜DeNAベイスターズの公式戦のチケットがもらえるのですが、東京から横浜まで自転車で行くのは遠すぎる(笑)。

優待券1枚あれば飲んで、食べて、大満足

叶内 飲食関連銘柄も人気ですよね。

桐谷 居酒屋の優待がおすすめです。マルシェという株があって、半年で1,000円券3枚いただけます。1回で1枚しか使えませんが、私がよく行く銀座の「居心伝」は280円のメニューが充実しているので、ビールを飲んで、枝豆とポテトとおにぎり1個をいただくことができます。

杉原 すごいなあ(笑)。そんなにうまく食べれるかなあ。

桐谷 三光マーケティングフーズも半年で1,000円券3枚。よく行く池袋と渋谷の「金の蔵」は月曜と火曜に限り生ビール190円なので、そういう安い日に飲むと、よりお得に使えますね。

叶内 桐谷さんがコロワイドを勧めたときは、株価が上がって業界では「桐谷さんバブル」と呼ばれていましたね。

桐谷 コロワイドは株主総会のおみやげが話題になり、1万人くらいの株主が集まりました。会場には入れないし、おみやげも足りなくなって引換券を出したのですが、その券も足りなくなりました(笑)。株主になったら、議決権行使書を送ることも忘れないでください。QUOカードやお菓子のセットがいただけたりすることもあります。そうそう、優待品一覧表には載っていない隠れ優待品が届くこともありますよ。

優待新設銘柄なら値上がり益も優待品も狙える

叶内 隠れ優待品があるんですね。杉原さんは、どんな銘柄が欲しいですか?

杉原 私は肉食系なので、値上がり益と優待品の両方を取りたい!

桐谷 両方取るためには株主優待を新設したばかりの銘柄がいいですね。定期的に適時開示情報を見ていると新設情報が開示されます。その翌日に成行で買っても利益が取れることが多いですよ。

叶内 杉原さんは、売買の目安をどこにおいているのですか。

杉原 投資の格言の「頭と尻尾はくれてやれ」の精神で、この銘柄は何%利益がでたら確定するという自分ルールを決めています。その後に上がっても気にしないようにしています。もっと待っていれば……とか、「たられば」で考えるとうまくいきません。

叶内 メンタルが強いですね。

杉原 メンタルが弱いからルールを決めているんですよ。

桐谷 一番高いとこで売ったり、低いところで買うことはできないですね。真ん中のおいしいところだけいただければいい。完璧主義を目指さない方が勝率はいいと思います。

叶内 お二人の意見があったところで時間がきました。楽しいお話しをありがとうございました。

 

◎プロフィール

桐谷広人
1949年、広島県出身。優待株を長期保有して収穫を得る農業風投資家。将棋のプロ棋士として活躍し2007年、57歳で引退。現役時代から財テク棋士として知られていた。2008年のリーマンショック時に、信用取引により大損、3億円の金融資産が6分の1に激減。生活が困窮したため、株主優待品だけで生活するようになり、その独特なライフスタイルやユニークなキャラクターがテレビで人気になった。

杉原杏璃
1982年、広島県出身。値上がり益狙いの肉食投資家。グラビアクイーンとして雑誌、バラエティ番組などに多数出演。13年前に始めた株式投資が話題になり、株タレントとしても活動している。オリジナルファッションブランドをプロデュースするなど、実業家としての顔もある。戦国漫画が大好き。

司会:叶内文子 フリーアナウンサー

 

 

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