5年前、結婚を機に投資をスタート。インスタグラムで、家計管理や投資について発信しており、フォロワーは19万人に! 2023年5月には初の単行本を出版。今回は、そんな経歴を持つ、30代主婦、りりなさんのインタビューをお届けします。まず前編では、なぜ投資を始めようと思ったのか、お金に無関心の夫をどう巻き込んだのか、さらにはつみたてNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)の運用成績についても聞きました。
投資未経験からわずか5年で投資本を出版
──著書『はじめ時はいつも今 主婦にやさしいお金の増やし方BOOK』を読ませていただきました。5年前まで投資未経験者だったのに、投資本を出版なんて、猛スピードで成長されていますね(笑)。
りりなさん はい、自分でもビックリです(笑)。実は、ほかの出版社さんから先にお話をいただいたのですが、私なんかが本を出していいんだろうか、インスタグラムのフォロワーさんはどう思うだろうか、などいろいろ気になりすぎて、そのときはお断りしたんです。
でも、KADOKAWAさんから打診があったとき、知人に「本の話がある」ということを何気なく話したら「本を出せば、もっと多くの人に情報を届けることができるんじゃないか?」といわれ、ハッとしました。今のままだったら、SNSを使う人のみに限定されてしまうんですが、本なら、インターネットを見ない人にも、投資の楽しさや資産構築の大切さを伝えられるんじゃないかと。
おかげさまで読者レビューも好評なご意見を多くいただいて、「書いてよかった」と心から思いました。
──りりなさんご自身の「投資をしてよかった!」という思いがよく伝わる本でした!
りりなさん ありがとうございます。5年前、結婚をきっかけに投資を始めたのですが、あのとき、最初の一歩を踏み出してよかったと心から思っています。投資は私の人生を大きく変えてくれました。
でも、周りを見ると、貯金を全て銀行に預けているような人がまだまだ多い…。最近はつみたてNISAを始める人が増えていますが、それでもまだ、ごく一部です。投資なんて私には無理、と思っている方々に「今からでも遅くはない、投資について真剣に考えてみてください」と伝えたかったんです。
──それが本を書くモチベーションになったんですね。
りりなさん はい。本を作るのはとっても大変でしたが、応援してくれるフォロワーさんや編集の方々に後押ししてもらって完走できました!
結婚を機に投資をスタート、5年で資産3,000万円を達成
──りりなさんご自身は、ご結婚するまで投資とはまったく無縁だったんですよね。
りりなさん 本にも書いたのですが、投資との初の出会いは、大学を卒業して就職した会社で「株おじさん」と呼ばれる社員の方と出会ったことです。ただそのときはお金に余裕がなかったし、「もうかるのかな、ホントかな」レベルで、自分でやろうとは全然思わなかったんです。
──それがなぜ、結婚をきっかけに投資をスタートする気になったのですか?
りりなさん それまでの私は、計画的にお金を貯めるタイプではありませんでした。給与が入ったら使いたいだけ使い、余ったら貯金に回す…というか、使わなかった分が自然と残っているレベルで(笑)。でも、結婚し、子供が欲しいと思った頃から、さすがにそれではマズイだろうと思って、家計管理をして、収入と支出を把握する、というレベルから始めました。
そんなときに、よく読んでいた女性誌で「NISA」「iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)」が特集されていて、「つみたてNISA」というものがある、というのを知りました。これなら私にもできるかもしれないと思ったのがきっかけです。
──投資初心者でも始められそうだと思った理由は何でしょうか?
りりなさん 「つみたて」という言葉から、銀行預金のような感覚でできるかなと思ったんです。あの「株おじさん」がよく話していた「株式投資」とは少し違い、もうちょっとハードルが低いのかなと思いました。
──「株おじさん」の思いが伝わるまでに5年以上かかったんですね(笑)。
りりなさん はい(笑)。でも、すぐに始めるのはまだ怖かったので、まずは「つみたてNISA」に関する雑誌や本を何冊か読みました。また当時は、コロナ禍前で、オンラインセミナーなどなかったので、会社終わりに金融関連の会社などが主催するマネーセミナー会場に行って、勉強しました。
積極的に貯めていたわけではないのですが、それなりに大事なお金なので、勉強して理解してから始めたかったんです。
夫枠も活用して、一家でリスク分散
──つみたてNISAを始めるとき、誰もが悩むのが投資信託選びだと思います。すぐに決まりましたか?
りりなさん いえ、かなり悩みました。で、結局絞り切れず、分散投資することにしたんです。最初は「とにかく分散!」と思って、決め切れないまま、七つか、八つくらい、今考えると多めの投資信託を買ってしまいました。
──最初は用心ぶかく始めたんですね。
りりなさん いえ、投資信託の中身をよく分かってなかったのが原因だと思います…。しばらくして、知識がだんだんついてきたら「アレとコレは、同じ指数に連動しているので、結局同じでは…」と気づき始めました。
例えば、つみたてNISAの対象銘柄には、米国の株式指数であるS&P500種指数に連動するものが複数あります。銘柄名が違っても、基本的には運用パフォーマンスが一緒ですから、重複して保有していてもあまり意味がないんです。そこで「分散すればいいってワケじゃない」と思って、改めて投資先を見直して整理することにしました。
──どのように見直したのですか?
りりなさん 夫と私の資産を7~8の投資信託に分散していたのですが、私名義のものは「楽天・全米株式インデックス・ファンド」1本にしました。夫名義のほうは「eMAXIS Slim米国株式(S&P)」に6割、「eMAXIS Slim先進国株式インデックス」と「eMAXIS Slim新興国株式インデックス」に2割ずつ振り分けました。
──米国系ファンドの比率が高いんですね。
りりなさん 今は米国経済の動きに連動する「米国株式」か、世界経済の動きに連動する「全世界株式」のどちらかを選択する人が多いと思います。どちらを選ぶかは人それぞれで、正解はないと思うのですが、私はどちらかというと米国経済の成長に期待したいという思いが強いですね。
米国にはアップルやマイクロソフトなど超優良企業が多いですし、今後も成長が止まるとは思えないからです。ただし、万が一のことも考えて、先進国株式と新興国株式も組み入れました。
──日本株のファンドは検討しなかったんですか?
りりなさん 見直し時期にちょうど株式投資で日本株を多く保有し始めていたので、つみたてNISAについては日本株を外してもいいかなと。自分の投資枠の中で日米を分散して、夫の枠で先進国と新興国をカバーしているので、「りりな家」で全部カバーしているんです。こうしておけば、どこがどうなっても、まあなんとかなりますよね(笑)。
つみたてNISA、5年で100万円プラスに!
──ご主人の枠も使って全世界カバーとのことですが、ご主人もつみたてNISAをしているんですね。もしかして、りりなさんが勧めたのですか?
りりなさん はい、私が勧めました。
──それまで、ご主人は投資をしていなかったんですか?
りりなさん まったくしていませんでした。興味もなかったです(笑)。少し前、ランニングやウォーキングをすると、仮想通貨が貯まる「STEPN(ステップン)」がはやりましたよね。
夫は、少しでも時間があればランニングウエアに着替えて走りにいくようなマラソン好きなので、ぜひそれで仮想通貨投資をしてほしいと思ってかなり言ったんですが、まったく関心がなくて、今もそんなに積極的ではないです。
──でも、りりなさんが投資することに反対はしないんですね。
りりなさん 反対はされていません。「お金のことは任せるから、好きなようにしてOK」という感じです。
──つみたてNISAを始めて5年ほどたつと思いますが、運用成績はどうですか。
りりなさん 私のほうは元本約180万円に対して52万円のプラス、夫のほうは元本150万円ほどに対して40万円のプラスです。2人合わせると、100万円近くプラスになっています(2023年4月時点)。
──5年で100万円プラスとは、スゴイですね! ご主人もさすがにりりなさんの手腕を認めたのでは?
りりなさん それが、そうでもないんですよ(笑)。投資っていいときもあれば悪いときもあるじゃないですか。つみたてNISAも2人合わせて100万円増えたといいましたが、5年間ずっと増え続けたわけではなく、一時的には資産が目減りすることもありました。
そんなときに限って、夫は数字をチェックしていて「下がったけど、大丈夫なの?」って聞いてくるんです。ただ、株価が持ち直して結果的に資産が増えたときは喜んでいて、私も内心、ホッとしました(笑)。
──続いて中編で、個別株投資について伺います!
>>「優待桐谷さんをきっかけに、株式投資を開始 インスタグラマー りりなさんインタビュー 」中編へ続く!
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