今日のレンジ予測
[本日のドル/円]
↑上値メドは140.30円
↓下値メドは138.85円
米利下げ:NY連銀総裁「インフレが下落すれば、利下げする必要があるだろう」
中国経済:観光業が復活。大手ホテルの予約が2019年比500%アップ
中国貿易:中国の貿易黒字に上振れリスク。ロシア、ブラジル、インド向け輸出が急増
貸し渋り:欧州の銀行の融資却下件数、2015年以来の水準まで上昇
豪ドル:ロウRBA総裁「追加利上げを前広に検討」
市況
この日のドル/円は、海外市場で一時140円台まで円安に動いた。最近注目を集める米雇用関連データであるJOLTS求人件数がきっかけとなった。求人件数は予想以上に多く、米雇用市場の過熱を示した。パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長は、インフレ抑制のために「雇用市場における需給の調整が必要である」と述べているため、6月利上げ観測が再び強まった。
しかしジェファーソンFRB理事やハーカー連銀総裁が、6月FOMC会合で利上げ見送りを支持すると表明したため、ドル/円の上値は抑えられ、逆に円高方向に押し戻されることになった。
5月31日(水曜)のドル/円は「円高」。
24時間のレンジは139.23円から140.40円。値幅は1.17円。
2023年108営業日目は139.77円からスタート。139円台後半でしばらく横ばい状態を続けたが、東京時間夜遅くに140.40円で円安に動く場面があった。米雇用動態調査(JOLTS)求人件数が予想以上に多く、米利上げ期待が高まったことが理由。
しかし140円台は短かった。FRB高官が6月利上げに対して慎重な見方を示したことがドル売りを強めるなかで、明け方には139.23円まで円高になり、この日の安値をつけた。終値は139.31円(前日比▲0.47円)。
レジスタンス:
140.40円(05/31)
140.93円(05/30)
141.61円(22/11/23)
サポート:
139.35円(200時間移動平均)
139.23円(05/31)
138.78円(05/25)
138.23円(05/24)
主要指標 終値
今日の為替ウォーキング
今日の一言
足りないは時間ではなく意志だ
Have You Ever Seen The Rain?
今週発表される米5月雇用統計の予想については、
「米雇用市場は強い予想。FRBの6月利上げ確定で円安再開か?5月米雇用統計 詳細レポート」をご覧ください。
米国の雇用統計は、FRB(米連邦準備制度理事会)の政策決定に大きな影響を持つため、数ある経済指標のなかでも最重要ランクに位置しているが、市場予想の外れっぷりが凄まじいことでも群を抜いている。
例えば、1月のNFP(非農業部門雇用者)は、予想+19.0万人に対し、結果+51.7万人(誤差+32.7万人)、2月のNFPは、予想+20.0万人に対し、結果+31.1万人(誤差+11.1万人)、4月のNFPは、予想+17.8万人に対し、結果+25.3万人(誤差+7.5万人)と、平均して毎月17万人もの差異が生じている。
これだけ大きな誤差が発生する原因としては、政府予算の縮小でデータ収集量が少なくなっていることや、新型コロナ後の経済の急激な構造変化で従来の季節調整が機能しなくなったことがある。
人々の経済活動は1年の季節単位で規則性を持つことが多い。12月はクリスマスシーズンで経済活動が活発になるが、1月はその反動で低調になる。
しかし、新型コロナの感染流行によって人々の行動パターンが劇的に変化したために、過去の行動パターンが全く役に立たなくなってしまったのだ。
1月の雇用者は+52万人を記録した。過去10年間の同月の平均である+23.5万人と比べても、モンスター級の雇用増だ。予想と結果の差も大きかったが、季節的にも考えられないほどの大幅な増加だった。 10万人程度が適正と考えるパウエルFRB議長とっては頭の痛い状況となった。
しかし、季節外れの大幅な雇用増が発生したからといって、雇用の総数が変化しているわけではないのだ。
季節調整は1年を通してみるとネットゼロになる。つまり、年前半の雇用統計の大きなプラスの変化は、今年後半までには同規模の大きなマイナスで埋め合わされる公算が大きい。
冬場の増加の大反動は、これから春にやってくる可能性がある。2016年の時は、1-2月の平均は+21.0万人だったが、4-5月には平均+7.0万人に急減した。
季節調整の混乱によって、中央銀行は上半期に必要以上に利上げを行うことになるが、それは下半期に大幅利下げという形で調整されることになる。パウエルFRB議長は、今後の利上げ見通しを問われて「経済データ次第」と返している。FRBに限らず、先進国の主要中央銀行が、これまでになく経済データに依存する時代に、そのデータの信頼性が著しく低下していることを認識しないまま政策を決定することは経済が直感や先入観によって誤った方向に誘導される可能性が高いということであり、非常に危険である。
今週の注目経済指標
今日の注目テクニカルレベル
ヒートマップ分析(円ベース、ドルベース)
2023年の通貨の強さのランキングチャートです。
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