[たぱぞうさんプロフィール]
月間100万PV超の投資ブログ「たぱぞうの米国株投資」や、登録者数20万人を誇るYouTubeチャンネル「たぱぞう投資大学」、Voicy「たぱぞう投資大学mini」など、幅広く情報発信に取り組む米国株投資家。2000年に株式投資を開始。当初は日本株を購入していたが、やがて米国株投資に切り替え、飛躍的な成功を収めた。2019年に会社を退職して独立。現在は、投資顧問会社のアドバイザーを務めるなど幅広く活躍。『僕が子どもに教えている1億円のつくり方』、『たぱぞう式 米国株お宝銘柄投資』、『経済的自由をこの手に! 米国株で始める 100万円からのセミリタイア投資術』など著書多数。
トウシルの個人投資家インタビューで、2018年9月に登場いただいた、たぱぞうさん。世界的なインフレや景気後退を背景に、波乱の1年を迎えた2022年の米国株市場を解説していただくため、再登場いただきました。
はたして2023年はどのような年になるのか、そんな中で私たちはどう米国株に向き合うべきか。理論派投資家として知られるたぱぞうさんにじっくりお話を伺いました。
コロナショックで大きく資産を増やした
──前回、「個人投資家インタビュー」にご登場いただいたのは2018年9月ですから、あれからもう4年になります。当時はブログをメインに活動されていたと思いますが、今はYouTubeやVoicy、さらには投資の勉強会を主催されるなど、かなり広範囲に活動されていらっしゃいますよね。
たぱぞうさん あのときはまだ勤め人でしたが、その後、しばらくして勤めを辞めたんです。
米国株投資で資産を増やすとともに、2017年に始めた太陽光発電事業が軌道に乗り、収入を安定化させることができた。それで、セミリタイアを決意して、時間もできたのでYouTubeなどを始めました。
──FIREされたということですね。
たぱぞうさん はい、ただ、皆さんが想像するFIRE(Financial Independence:経済的自立, Retire Early:早期退職)とは少し違うかもしれません。
というのも、ちょうど米国株投資がブームになりつつあったこともあり、2017年ごろから投資顧問会社のアドバイザーとか、書籍の執筆とか、いろいろなオファーをいただきました。
それに加えてFIRE後はYouTubeなどを始めたので、勤め人時代よりむしろ忙しくなってしまいました(笑)。
──投資のほうも順調ですか?
たぱぞうさん はい、コロナショックもあり、バランスよく増やせました。金融資産でざっくり4億、不動産で2億のポジションを持っています。
──何でそんなに増やせたのですか?
たぱぞうさん コロナショック時に大きく増やすことができました。あの年(2020年)は新型コロナが深刻化して、2月に米国株の株価が暴落しましたが、当時、個人的な事情から資産の大半をキャッシュに替えていました。
それで、その資金を使って、かねてから注目していた日本市場のETF(上場投資信託)「iシェアーズ S&P 500 米国株ETF」(1655)を厚めに購入したんです。
──安値で買えたのですね。
たぱぞうさん はい。それに今回の暴落は、リーマンショック時などと違い、数カ月で回復しました。そのため、短期で大きな利益を出すことができたんです。
「iシェアーズ S&P 500米国株ETF」に集中投資
──前回インタビューしたときも米国株ETF(上場投資信託)をメインに投資されていましたが、それはずっと変わらない?
たぱぞうさん はい、ただ、個別株には手を出さないというわけではありません。コロナショックのときもアリババ(BABA)で数千万円の利益を出しました。
──米国株ETFで確実に資産を増やし、これはという銘柄を見つけたら個別株でドカンと稼ぐ。さすがですね。
たぱぞうさん いえいえ。実はアリババを買ったときも、危なかったんですね。このあたりが売り時だろうと思って売却したら、その直後に急落したんです。判断が遅れていたら命取りになるところでした。
──今も増えているとのことですが、それらは全て米国株で増やしたのですか?
たぱぞうさん 全てではありません。私は不動産投資も行なっているので、不動産が3割くらいを占めます。
──とはいえ、株式だけでも億単位になると思うのですが、その内訳をお聞かせいただけますか。
たぱぞうさん 今、保有しているのはコロナシッョク時に買った「iシェアーズ S&P 500 米国株ETF」(1655)のみです。
──1銘柄だけなんですか?
たぱぞうさん もちろん、ほかのETFや個別株を保有していた時期もありますが、今は一つに集中投資しています。何度も買い増ししています。
──分散投資はしていないんですね。意外です。
たぱぞうさん しかし、そもそもETFは上場している投資信託。投資信託という商品自体、1銘柄購入するだけで、自然と分散投資が実現する商品ですからね。
──たしかにそうですね。
たぱぞうさん 「iシェアーズ S&P 500 米国株ETF」(1655)は、その名の通り、米国の株式指数である「S&P500」への連動を目指す銘柄です。
S&P500(S&P500種指数)は、ニューヨーク証券取引所とナスダックに上場している銘柄から選ばれた、主要な米国企業500銘柄によって構成されます。
つまり、このETFを保有するということは、米国を代表する500社に投資しているようなものです。
──米国経済そのものに投資するといってもいいかもしれませんね。
たぱぞうさん おっしゃる通りです。
2022年は安値を狙って買い増しを続けた
──2022年は米国株投資を行なう人には厳しい1年になりました。世界的にインフレが進む中、ロシアによるウクライナ侵攻が起こり、さらにインフレが加速。米国株式市場は下落トレンドに突入しました。たぱぞうさんにとって2022年はどのような年でしたか。
たぱぞうさん 2021年はコロナが流行する中でも株価は堅調な動きを見せました。S&P500は過去最高値を更新、私が保有する「iシェアーズ S&P 500 米国株ETF」(1655)も大きく値を上げました。逆にいえば割高になって買いにくくなったといえます。
そのため、買い増しはせず、様子をうかがっていました。それが2022年に入ると一転して下落相場になりました。「iシェアーズ S&P 500 米国株ETF」(1655)も値上がりが止まったので、何度か買い増ししました。
──投資には長期的視点に立って積み立てていく手法と、割安なときなどタイミングを見計らって購入する手法があると思います。投資信託やETFに投資する場合は、どちらかというと前者が一般的だと思いますが、たぱぞうさんはタイミング買いがメインですか?
たぱぞうさん 私の場合はそうです。基本的には安いときに買い、高値になったら売却します。
──では、いずれ売却も視野に入れているんですね。
たぱぞうさん はい、ただ、いつ売却するかは何ともいえません。2023年がどのような年になるかにもよりますし。
──それはそうですね。では、次回以降は、米国株投資を始めたばかりの人や、これから始めたいという人へのアドバイスをお願いしたく思います。
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