今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは110.30

下値メドは108.85

英国のHSBC銀行、オフィス面積を4割減へ。デスクは二人に一つ

 2日(水曜)のドル/円は3営業日連続で110円チャレンジ失敗。高値109.88円、安値109.35円、1日の値幅は0.53円。

 この日は109.48円からスタート。東京時間に109.35円まで下げましたがこの水準は堅い。過去3日間、109.30円近辺で下げ止まっています。下をあきらめて欧州時間朝に109.88円まで上昇。しかし110円手前の売りの強さも相変わらず。再び押し戻されて終値は109.57円(前日比+0.08円)。

 ドル/円は明日の米雇用統計に備えた調整の買い戻しもあって109円台後半まで上昇しましたが、基本的には109円台のレンジ取引。110円台は重く先週金曜日(5月28日)から一度も触れていませんが、109.30円台も堅い。最後に見た108円台は5月26日。

 今夜は雇用統計の前夜祭。民間機関による雇用統計であるADP雇用データ、新規失業保険申請、そして非製造業ISMの結果に注目。強ければ、明日を待たずにドル/円が上昇するチャンスも。もちろん昇った分だけ明日の下落リスクも高くなります。

 ADP雇用データの予想は65.0万人(前回74.2万人)。新規失業保険申請は39.0万件(前回40.6万件)。非製造業ISMは63.0(前回62.7)。ちなみに1日(火曜)にドル/円が109円台後半から前半まで下落したきっかけは、製造業ISMの雇用指数が、良し悪しの判断の分かれ目(50.0)ぎりぎりの50.9まで下がったこと。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

 02日のユーロ/円は高値を更新できずに、やや失速。この日は133.71円からスタート。東京時間朝に133.63円まで下げて底の堅さを確認すると午後には134.07円まで反発。しかし、1日(火曜)につけた年初来高値134.12円は超えられずに再び安値近辺まで後退。終値は133.79円(前日比+0.07円)。

 2日朝の東京市場で急落したトルコリラ。対円では12.28円までリラ安となり、史上最安値(12.00円)に迫りましたが、その後反発して12.76円まで戻しています。

 トルコリラ一時急落の引き金は、エルドアン大統領が「金利を引き下げる必要がある」と述べたこと。エルドアン大統領の国内支持率が過去最低まで低下するなかで、国民受けの悪い高金利を続けるわけにはいきません。かといって、石油の輸入依存度が高いところにリラ安の追い打ちがかかるとインフレがさらに悪化する懸念がある。トルコ中銀は利下げ憶測の火消しに回りましたが、ベース効果が薄れてインフレ率が落ち着く秋には利下げする可能性が高いと見られています。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

主要指標 終値

出所:楽天証券作成

今日の一言

「ピザは4つに切ってくれ。6つに切られると食べきれないから」 - ヨギ・ベラ(元大リーガー選手)

I Only Want to Be With You

「インフレは、今後数カ月以内に急上昇する可能性があるが、一過性だ。」イエレン財務長官はこのように述べています。

 米国では牛肉の卸売価格が昨年9月から40%も値上がりしています。このインフレが本当に一過性で終わるのかは、来年になって初めてわかること。どんどん上がる物価を目の前にして平常心を保つのは難しい。

 FRB(米連邦準備制度理事会)も、最近ではインフレ指標が軒並み予想を上回るのを無視することはできず、「インフレに対処するツールは持っている(から安心しろ)」というコメントを出すようになりましたが、これがかえって市場の警戒モードを上げる結果になっています。

 FRBは、「量的緩和の縮小」議論を開始する方向に進んでいるようですが、カナダ銀行、イングランド銀行やRBNZ(NZ準備銀行)に比べるとまだ道筋は明確ではない。依然として結果主義に基づく平均物価目標(AIT)という枠組に組み込まれた慎重さを維持している。つまり、「緩和縮小を先延ばしするリスクは、早く行動するリスクを上回らない」という考えに従っているのです。

 しかし FRBが決断を先延ばしすればするほど、いざ政策シフトのときには、急激なギャップを伴うリスクが高くなる。その発火点は何か。FRBは、議論開始の前提条件は「雇用市場の力強い回復」であると述べています。明日は、米国の5月雇用統計。今日は明日の結果を予想するための材料となる重要な経済指標が発表されます。

今日の注目通貨:ユーロ/円

6月の予想レンジ ↑136.16円  ↓130.02円   

 6月のユーロ/円のピボット(ブルベア判断の分かれ目)は133.09円。133.09円より上ならばユーロ買い優勢、133.09円より下ならばユーロ売り優勢。

137.50円 : 2018年  高値
137.34円 : 第4 レジスタンス(HBO)

136.16円 : 第3 レジスタンス

134.99円 : 第2 レジスタンス
134.63円 : 第1 レジスタンス
134.12円 : 2021年  高値 

133.09円 : ピボット

131.56円 : 第1 サポート
131.19円 : 第2 サポート 

130.67円 : 2021年 61.8% 
130.02円 : 第3 サポート

129.61円 : 2021年 平均値 

128.85円 : 第4サポート (LBO)
128.54円 : 2021年 32.8%

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成