投資初心者の疑問を解決して、ステップアップしていく新連載がスタート。話題の商品や、いま経済で起きていることを分かりやすく伝えます。証券会社で働くケンタローと一緒に学んでいきましょう。
登場人物のご紹介
ユリコ:証券会社の中堅社員。入社8年目
ケンタロー:証券会社の新入社員
新人登場
ケンタロー:今日からお客様相談室に配属になりました、ケンタローです。ユリコ先輩、これからよろしくお願いします。
ユリコ:は~い。よろしくね。投資って学ぶ機会が少ないし、お金の相談ってなかなかできないから、みんな悩みが多いの。一緒に解決していこう!
ケンタロー:投資をスタートできたとしても、経済などの投資を取り巻く環境が変化していくので、常に相談されることを考えておいた方がいいですよね。日々、環境の変化をチェックしていないと!
ユリコ:ほほう。頼もしいわね。
最初の質問
「つみたてNISA」「一般NISA」どっちがいい?
ケンタロー:「つみたてNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)」がはじまって1年経ちましたよね。(くわしくは、特集:NISAとつみたてNISAはじめてガイド)
ユリコ:そうだね。2018年1月からはじまって、つみたてNISAの会員数(口座数)がどんどん増えているね。
ケンタロー:「つみたてNISA」は、1年間の限度額が40万円。一方で、1年間の限度額が120万円の一般NISAもありますよね。どっちを選んでいいか分からないじゃないかな。どっちも利益が非課税だし。
ユリコ:実際に「つみたてNISA」と「一般NISA」って、どっちがお得か教えて欲しい、っていう声も多いんだ。
ケンタロー:まさに、この間、投資を考えているお客様から、相談を受けました。「つみたてNISA」と「一般NISA」は、どっちがお得かって。
ユリコ:なんて答えたの?
ケンタロー:投資金額を聞いたら、100万円って答えが返ってきたんです。そこで、非課税の限度枠は、「つみたてNISA」が40万円、「一般NISA」は120万円です。2つのNISAを同時には申し込めないので、100万円を非課税枠にフル活用するなら「一般NISA」を使うことになります、って答えたんです。
ユリコ:いいんじゃない?
ケンタロー:そのあと、ふと思ったんですが、「30万円」って言われたら、どう答えればいいんだろう?って。
ユリコ:いろいろなニーズがあるからね。切り口別に考えてみようか?
ケンタロー:切り口?
ユリコ:さっきの「金額」もそのひとつ。「投資の目的」とか、「投資家の年齢」とか、切り口はいろいろあるよ。
ケンタロー:なるほど。
ユリコ:「子供の将来に向けて、貯蓄代わりに投資を行いたい人」と、「余裕資金で積極的にお金を増やしたい人」だと、目的が全然違うよね。
ケンタロー:目的が違えば、投資の期間も全く違ってきますね。
ユリコ:「子供の将来に向けて、貯蓄代わりに投資を行いたい人」の場合は、長期に投資を行うわけだし、「つみたてNISA」の特徴にぴったり。「余裕資金で積極的にお金を増やしたい」という人であれば、非課税枠が大きくて、株にも投資できる一般NISAのほうが、選択肢を増やせるかもしれないよね。
ケンタロー:確かに、言われてみれば、その通りですね!
新人テスト!?
ユリコ:ところで、「つみたてNISA」と「一般NISA」はどこで取扱っているか知っている?
ケンタロー:証券会社や銀行など金融機関です。
ユリコ:じゃあ、その金融機関を取りまとめているのは?
ケンタロー:日本の金融機関を監督している、金融庁っす!
ユリコ:金融庁のホームページにアクセスしてみよう。「金融庁」と「つみたてNISA利用状況」で調べると、上のほうに出てくるから、ちょっとやってみて。
ケンタロー:「金融庁」の「NISA口座の利用状況調査」が見つかりました。
ユリコ:最初に、利用口座数と買付額が載ってるね。
ケンタロー:一般NISAが多いですね。
ユリコ:つみたてNISAは、まだ始まったばかりだからね。
ケンタロー:年代別も載ってますね。
ユリコ:グラフで見てみるよ。
ケンタロー:あれ? 形が全然違いますね。一般NISAは60代の方が多いのに対して、つみたてNISAは20代から40代の若い世帯の利用が多いんですね。
ユリコ:そう。コツコツ積み立てをして、これから長期で資産形成を考えるなら、つみたてNISAの方が使い勝手がよいのかもね。実際に若い人たちが投資をはじめるきっかけになっているしね。
ケンタロー:少額でもできて、さらに利益が非課税なら、手軽にはじめやすいですね。「つみたてNISA」「一般NISA」どんどん増えてきていますし、もうちょっと調べてみます!
ユリコ:は~い。何か分かったら報告して~。
>>次回へ続く
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