投資信託の「足元の動向」をお伝えする楽天証券分類平均リターンランキング

 当コンテンツでは、投資信託の値動きを投資対象別に分類した楽天証券分類平均インデックスを使い、各分類の騰落率をランキング形式でお届けします。

 今、上昇している分類、下落している分類を把握することで、今後の投資判断の参考にしてください。

 今回は、2018年総括編ということで、年初来から11月末時点における騰落率ランキングから見ていきましょう。

 

基本8分類の2018年初来の騰落率

 まずは、分散投資の基本となる国内・先進国・新興国の株式・債券・リート(不動産投資信託)の基本8分類の騰落率を定点観測してみましょう。

注:2018年11月末時点

 

 2018年11月末を基準とした2018年初来の騰落率を見ると
 上昇した分類は、「国内REIT」の1分類のみでした。

そして、「国内REIT」を除く
新興国株式(広域)-為替ヘッジ無し」、
国内株式」、
新興国債券(広域・新興国通貨建)-為替ヘッジ無し」、
先進国債券(広域・高格付)-為替ヘッジ無し」、
先進国株式(広域)-為替ヘッジ無し」、
国内債券」、
海外REIT(含む北米)-為替ヘッジ無し」の7分類が下落となりました。

計測期間: 2017年12月29日~2018年11月30日
計測期間: 2017年12月29日~2018年11月30日

 

2018年初来の楽天証券分類平均リターンランキング

 続いて、投資対象市場や投資地域をさらに細かく分けて見てみましょう。

 楽天証券分類、全250分類のなかから、値動きの傾向を把握しやすい53分類を厳選し、上位・下位5分類の2018年初来の騰落率をまとめた結果がこちらです。

注:2018年11月末時点

 2018年初来、過去11カ月間の騰落率で大きく上昇した分類は、

国内REIT」、
バンクローン(低格付)-為替ヘッジ無し」、
米国株式-為替ヘッジ無し」、
ブラジル・中南米株式-為替ヘッジ無し」、

の4分類でした。

海外REIT(含む北米)-為替ヘッジ無し」は、上位5分類にランクインしたものの、リターンはわずかにマイナスでした。

 上昇が目立った銘柄としては、

ノーロード明治安田J-REITアクティブ」が+13.89%、
米国バイオ&テクノロジー株オープン」が+10.14%、
マニュライフ・変動高金利戦略ファンド Bコース(為替ヘッジなし・毎月)」が+1.83%の上昇でした。

一方、大きく下落した分類は、

トルコ債券-為替ヘッジ無し
中国・香港株式-為替ヘッジ無し」、
インド株式-為替ヘッジ無し」、
アジア株式-為替ヘッジ無し」、
新興国株式(広域)-為替ヘッジ無し

の5分類でした。

 目立った銘柄としては、

HSBC インド・インフラ株式オープン」が▲33.69%、
トルコ・ボンド・オープン(年1回決算型)」が▲32.05%、
深セン・イノベーション株式ファンド(1年決算型)」が▲29.40%の下落でした。

 2018年は、1月こそ好調だったものの、2月にVIXショックで急落して以降はほとんどの資産クラスで厳しい展開となりました。
相対的に金利の変動が安定していたことから、国内リートが唯一堅調に推移しました。

計測期間: 2017年12月29日~2018年11月30日
計測期間: 2017年12月29日~2018年11月30日

基本8分類の直近3カ月間の騰落率

 まずは、分散投資の基本となる国内・先進国・新興国の株式・債券・リート(不動産投資信託)の基本8分類の騰落率を定点観測してみましょう。

注:2018年11月末時点

 

 2018年11月末を基準とした過去3カ月間の騰落率を見ると

新興国債券(広域・新興国通貨建)-為替ヘッジ無し」、
国内REIT」、
先進国債券(広域・高格付)-為替ヘッジ無し」、
国内債券」の4分類が上昇しました。

 一方、下落した分類は、

先進国株式(広域)-為替ヘッジ無し」、
国内株式」、
新興国株式(広域)-為替ヘッジ無し」、
海外REIT(含む北米)-為替ヘッジ無し」の4分類でした。

 

直近3カ月の楽天証券分類平均リターンランキング

 続いて、投資対象市場や投資地域をさらに細かく分けて見てみましょう。

 楽天証券分類、全250分類のなかから、値動きの傾向を把握しやすい53分類を厳選し、上位・下位5分類の騰落率をまとめた結果がこちらです。

注:2018年11月末時点

 

 過去3カ月間の騰落率で大きく上昇した分類は、

トルコ債券-為替ヘッジ無し」、
ブラジル・中南米株式-為替ヘッジ無し」、
ブラジル債券-為替ヘッジ無し」、
「南アフリカ債券-為替ヘッジ無し」(取扱無し)、
新興国債券(広域・新興国通貨建)-為替ヘッジ無し」、

の5分類でした。

 目立った銘柄としては、

トルコ債券オープン(毎月決算型)為替ヘッジなし」が+73.06%、
LM・ブラジル高配当株ファンド(毎月分配型)」が+29.91%、
ブラジル・ボンド・オープン(毎月決算型)」が+18.44%の上昇でした。

 一方、大きく下落した分類は、

原油関連-為替ヘッジ無し」、
MLP-為替ヘッジ無し」、
欧州株式-為替ヘッジ無し」、
メキシコ債券-為替ヘッジ無し」、
中国・香港株式-為替ヘッジ無し」、

の5分類でした。

 目立った銘柄としては、

UBS原油先物ファンド」が▲19.89%、
米国エネルギー・ハイインカム・ファンド」が▲9.76%、
ピクテ・ヨーロピアン・オープン」が▲14.14%の下落でした。

 直近3カ月では、それまで売り込まれていた新興国通貨が大きく回復し、トルコリラやブラジルレアル建ての資産クラスが堅調に推移しました。
一方、世界経済の減速懸念などから原油価格が急落したことを受け、原油関連やMLP(※)が大きく下落。合意なきEU離脱が懸念される英国を中心に、欧州株式も下落しました。

※MLPについての解説はこちら
ハイイールド債より高利回り、REITより高成長!今、注目のMLPとは

 米国の追加利上げペースがスローダウンすることが予想されるなか、足元の市場は値動きの大きい展開が予想されます。

新春特別特集「2019年を大予測」の記事をもっと読む

2019年を大予測