米株上昇の賞味期限、割高感との勝負?(土信田雅之)
足元の米国株市場は戻り基調が鮮明になっていますが、その背景には、米中関税協議における大幅な関税引き下げや、米テック企業のCEOらによる中東訪問での投資・取引拡大への期待感が広がり、「リスクオン」ムードが強まっていることが挙げられます。しかし、米中間の関税が依然として残存することや、米国の対中政策の成否に対する疑問もくすぶります。
また、S&P500のPERや米10年債利回りと比較した割高感も意識され始めており、米金利の上昇とともに、株式の魅力が相対的に低下している面も見えています。今回のレポートではこうしたポイントを整理しつつ、現在の株高基調の賞味期限について考察していきます。