17年の風力稼働状況を楽観、政府支援やUHV網整備が追い風に

現地コード 銘柄名 株価 情報種類
00916 龍源電力集団股フン有限公司(チャイナ・ロンユエン・パワー)  6.77 HKD
(03/07現在)
 株価
 企業情報
 チャート

龍源電力集団の最新業務統計によると、2017年2月の発電量は前年同月比31%増の3522GWhだった。主力の風力発電が同31%増、火力発電も同34%の伸びを示した。風力発電の設備稼働時間数は供給削減状況の改善を背景に、2月も回復トレンドを持続し、前年同月比19%増の149時間。特に北部エリアで稼働時間数の伸びが鮮明だった。BOCIは17年も、政府支援策やUHV(超高電圧)ラインの寄与で、力強い稼働時間の伸びが続くと予想。これが支援材料になるとみて、同社株価の先行きに対して強気見通しを継続している。

稼働時間数は2月に前年同月比19%増加したが、地域別に見ると、特に北部で好調。個別では、黒竜江省(前年同月比33%増)、吉林省(同50%増)、遼寧省(同243%増)、寧夏回族自治区(同86%増)、内モンゴル自治区(同7%増)、甘粛省(同8%増)、新疆ウイグル自治区(同49%増)などがいずれもプラス成長を確保。陝西省(同57%減)を例外にいずれも好調だった。BOCIは寧夏回族自治区での稼働時間の急増について、寧夏-浙江間のUHV(超高電圧)ラインによる貢献を指摘している。

経営陣によれば、発電量の削減状況は改善しており、2月の削減率は前年同月比で半減した。BOCIは前年同月実績が悪かったことを業務指標改善の一因としながらも、17年中の稼働状況の力強い回復を見込んでいる。特にUHV網の寄与や地方政府などの支援を背景に、上期の好調が期待できるという。1-2月の累計では、稼働時間は前年同期比9%増。BOCIは17年通年で前年比8%増を見込み、これまでのところほぼ予想通りのペースだとしている。

一方、BOCIはレーティング見直しにつながる可能性がある同社の潜在リスク要因として、補助金支払いの持続可能性に関する不透明感を挙げた。

BOCIは17年年間を通じ、稼働時間数の回復が支援材料となる見通しを示し、同社株価の先行きに対して強気見通しを継続した。DCF方式に基づいて設定した目標株価は、加重平均資本コスト(WACC)8.3%、残存価値増加率0.5%を想定したもので、16年、17年予想PERでは16.8倍、11.3倍に相当する。