製品構成に優れた有力製薬会社、研究開発力や長期成長見通しが強み
現地コード | 銘柄名 | 株価 | 情報種類 |
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01093 | 石薬集団有限公司 (CSPCファーマスーティカル) |
7.76 HKD (01/05現在) |
株価 企業情報 チャート |
石薬集団は製品の多様性が高い製薬会社であり、BOCIは競争力のある製品ラインや潜在力の高いパイプライン(新薬候補)を前向きに評価している。持続可能な成長やリスク回避につながる製品構成が同社の強みであり、開発中の有力新薬候補(rE4やピノセムブリンなど)も長期成長に寄与する見込み。BOCIは2014-17年について、売上伸び率が年平均12%、純利益伸び率が同26%に達すると予想。株価の先行きに対して強気見通しを示すとともに、同社株のカバレッジを開始した。
同社は複数の有力製品を保有するだけでなく、パイプラインにおいては糖尿病やがん、脳・心血管疾患、中枢神経疾患、感染症の治療薬など170を超える製品候補を抱える。主力製品は急性虚血性脳卒中治療薬「恩必普」、認知症・記憶障害治療薬「欧来寧」、高血圧治療薬「玄寧」。12-13年には「多美素」「津優力」など画期的ながん治療薬4種を相次いで発売した。15年上期の粗利益構成を見ると、「恩必普」の割合が20.8%で最も大きく、「欧来寧」「玄寧」がそれぞれ10.9%、4.7%。同社はまた、ビタミンC、カフェイン生産の世界的大手で、14年の世界シェアはそれぞれ35%、40%超に達した。
BOCIはまず、同社の明確な製品ライン配置を高く評価している。「恩必普」、「欧来寧」、がん治療薬が順にレベル1-3に並び、さらに開発中の有力薬候補がレベル4との位置付け。こうした製品ラインナップが長期成長に寄与する見通しという。
うち「恩必普」シリーズの売れ行きについて、BOCIは楽観的。入札価格の下落リスクは限られるとした上で、シリーズ売り上げが14-17年に年率平均29.3%増加する見通しを示した。その半面、「欧来寧」「玄寧」は同種薬の増加を受けて入札価格の下落リスクに直面しているもよう。ただ、BOCIは調合面での相対的な優位を指摘し、この2製品の売上高も14-17年に年平均15.6%、19.9%に上ると予想している。
一方、がん治療薬は今のところ売上構成比が小さいものの、BOCIはがん治療薬ラインに関して非常に強気。確かな効用と旺盛な需要を理由に、有力製品4種の売上高が14-17年に年平均86%増加するとみている。
BOCIは研究開発力の高さや長期成長見通しの明確さから、香港上場の医療関連銘柄の中でも、同社は希少な存在であるとの見方。製薬セクター全体を上回るペースで成長を遂げるとみて、長期投資家にとっては持続可能かつ安定的なリターンにつながる見通しを示した(配当利回りは1.3%)。現在株価は16年予想PER22.3倍と、セクター平均を上回るものの、16年予想PEG(PERを1株当たり利益成長率で割った値)は平均を大きく下回るわずか0.7倍に過ぎず、この点から同社の成長潜在力が過小評価されていると指摘。16年予想PEG1.0倍あるいは16年予想PER26.4倍が適正とし、株価の先行きに対して強気見通しを示している。
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