風速回復で第4四半期に稼働状況回復へ、設備導入計画が支援材料に

現地コード 銘柄名 株価 情報種類
00916 龍源電力集団股フン有限公司 (チャイナ・ロンユエン・パワー)  8.87 HKD
(10/09現在)
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龍源電力集団の風力発電設備の稼働時間数は、9月に前年同月比11%の落ち込みを示した。ただ、1-9月の累計では前年同期比3%増と安定的。風の弱い季節が終わったことで、BOCIは向こう3カ月にわたる稼働時間数の力強い回復を予想している。一方、風力発電量は1-9月に同19%増で、9月単月では8%増。火力発電量は1-9月に2%増で、9月単月では14%の伸びだった。BOCIは9月の稼働時間数の低迷が同社株の短期的なボラティリティにつながる可能性を指摘しながらも、今後の発電容量の増強見通しをより重視。同社株価の先行きに対して強気見通しを継続した。また、中国政府による年内の「第13次5カ年計画」(2016-20年)の策定が、風力発電セクターの支援材料になるとみている。

9月の風力発電設備の稼働状況の悪化は、北部(主に黒竜江省、吉林省、甘粛省、山東省)および南西部(雲南省、貴州省)の風速の弱さが原因であり、両地域で稼働時間数が落ち込んだ。それ以外の内モンゴル自治区、河北省、新疆ウイグル自治区の稼働時間は前年同月比でほぼ横ばい。BOCIは15年通期の稼働時間数を2128時間と予測しており、1-9月の消化率は64%となった。

1-9月の発電量は同社全体で前年同期比13%増。風力が同19%増、火力が同2%増を確保したものの、その他再生可能エネルギー発電は同24%の落ち込みとなった。経営陣は7-9月期の決算発表時に、新たな風力発電設備の導入計画を発表する見込み。BOCIはこれが短期的な支援材料になるとみている。

BOCIはDCF法に基づく現行の目標株価を据え置き、株価の先行きに対する強気見通しを継続した。同社の潜在リスク要因としては、風力設備の稼働状況が予想を下振れる可能性を挙げている。