15年6月中間期に営業黒字に転換、売れ行き改善とコスト管理の強化で
現地コード | 銘柄名 | 株価 | 情報種類 |
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02331 | 李寧 (リネイ) |
4.16 HKD (08/13現在) |
株価 企業情報 チャート |
李寧は過去2年半にわたる赤字経営をようやく立て直し、2015年6月中間期には最終損益こそ赤字ながらも、営業損益ベースで1億4200万元の黒字を計上。キャッシュフローも同期に1億6500元のプラスに転じた。2桁増収の確保やコスト管理の強化、運転資本管理の改善などが背景。ライフスタイル製品の販売増や小売りベースの販売率回復、在庫処理の進行を受け、既存店売り上げ伸び率(SSSG)や在庫対売上比率といった主要指標も軒並み上向いた。経営陣は販路多様化や新戦略の導入を理由に、今後の収益性の改善を予想。BOCIは利益見通しを上方修正すると同時に目標株価を引き上げ、株価の先行きに対して強気見通しを示している。
BOCIは売上見通しの改善とコスト削減を理由に、15-17年の予想純利益をそれぞれ1億5500万元(修正前5000万元)、4億6700万元(3億3500万元)、7億5800万元(5億2700万元)に増額修正した。15年通期の黒字転換はほぼ確実との見方。今後も長期成長を見据え、販路の多様化、最適化や新製品の投入を継続するとみている。
15年中間決算を見ると、純損失は2900万元へ大きく縮小(前年同期の純損失は5億8600万元)。売上高は前年同期比16.1%増の36億4100万元で、うちコアブランドの売上高が17%増の31億2700万元。粗利益率は44.9%と、前年同期比で0.3ポイント改善した。期末の店舗数は5745店(直営、フランチャイズが前期比90店増、29店増)。15年下期に関しては500店舗規模の積極的な新規出店計画を据え置いている。
また、16年1-3月期向けの卸売受注の伸びは10%台半ばに達し、前期分の10%台前半から上向きに推移した。ライフスタイル製品やその他新製品の好調が寄与したため。また、15年第2四半期のSSSGは10%台前半と、前期の一桁台半ばから勢いを回復した。在庫対売上比率は14年の7.8カ月から6.9カ月に改善しており、BOCIは15年下期の同比率について一段の改善を見込んでいる。
BOCIは中小都市市場の潜在力を指摘し、ライフスタイル製品の売上比率が50%に達するとの見方だ。中小都市消費者のブランド志向と低価格志向が理由。同社経営陣は14年下期に、ライフスタイル製品向けのロゴを一新している。一方、新興スマートフォンメーカー小米科技(シァオミ)との提携で開発したスマートシューズは出足から好調(価格は199元と399元)で、発売後わずか1カ月弱で5万足を売り上げた。これは“オフライン体験とオンライン購買”の融合モデル(O2O)という点で、李寧にとっては初のケース。ネット上で販売しているためにコストが低く、採算性が高いという。なお、同社の売上高に占めるネット通販の比率は15年上期に6%。経営陣は長期的に20-30%に上向くとの見通しを明らかにしている。
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