15年6月中間期に43%増益、新たなバランス型成長モデルを構築へ
現地コード | 銘柄名 | 株価 | 情報種類 |
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00763 | 中興通訊 (ZTEコーポレーション) |
19.06 HKD (07/22現在) |
株価 企業情報 チャート |
中興通訊の2015年6月中間決算は、速報値ベースで前年同期比43.0%の増益となった。国内通信キャリア向けのネットワーク敷設ビジネスや新たなスマートシティ事業の好調が背景。BOCIによると、短期的には国内の4Gネットワーク需要が同社の利益成長を支える見込み。経営陣はさらに、16年にも「プレ5G」設備事業を始める意向という。一方、その他の事業部門を見ると、携帯端末部門の採算性は改善傾向を示しており、政府/企業向けITサービス部門も実を結びつつある。BOCIはよりバランスの取れた持続可能な成長モデルを構築しつつあると指摘。同社株価を16年予想PER18倍の水準に据え置き、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。
15年上期の売上高は前年同期比21.9%増の459億元、営業利益は同131.6%増の6億6300万元、純利益は同43.0%増の16億元。主に◇通信キャリア向けネットワーク供給ビジネスの好調持続、◇スマートシティおよびM-ICT(モバイル情報通信技術)事業の成長、◇コスト比率の安定――が好決算を支えた。コスト面では4G規格LTE向けなどの研究開発費がかさむ半面、販売費、管理費などの対収入比率が低下した。
通信キャリア向けネットワーク事業は過去の4Gプロジェクトの収益計上や、その後のネットワーク拡充を受け、今後も成長が続く見込み。主にチャイナ・テレコム(00728)のFDD 4Gプロジェクト第3期の寄与で、ネットワーク事業は15年下期も高水準で推移する可能性が高い。また、その後は次世代5Gが続く見込み。同社はすでにプレ5G技術の研究開発をめぐって日本のソフトバンクと了解覚書を交わした。早ければ15年第3四半期にもプロトタイプのプレ5G設備を日本市場に投入し、16年には商業化にこぎつける意向という。
一方、携帯端末部門の採算性は15年上期に改善傾向を示した。上期の出荷台数は4600万台で、うちスマホが2600万台。米国スマホ市場ではブランド別で4位だった(プリペイド式では同2位)。同社は国内で事業再構築を進める半面、ハイエンド製品の強化や海外市場開拓に焦点を当てる方針。7月21日には新たな旗艦スマホモデルAXON、スマートプロジェクターSpro 2、AXONスマートウォッチを投入した。うちスマートウォッチは1.4インチAMOLEDスクリーンの丸型で、スナップドラゴンAPQ8026プロセッサとテンセント(00700)のTOSシステムを搭載している。
政府/企業向けITビジネスでは、同社は世界40カ国余りのスマートシティ・プロジェクト140件超に関わっている。同社のスマートシティ・ソリューションは交通、観光、通信、政府など10分野のシステムをカバーしており、その一部を構成する電気バス向けワイヤレス課金システムは、すでに河南省鄭州、湖北省襄陽、四川省成都などで運用されている。
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