国内不動産市況の回復が追い風、豊富な分譲資源が強みに
現地コード | 銘柄名 | 株価 | 情報種類 |
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01109 | 華潤置地(チャイナ・リソーシズ・ランド) |
24.30 HKD (06/16現在) |
株価 企業情報 チャート |
華潤置地の2015年1-5月の物件成約額は前年同期比48.8%増の288億元に上り、通期目標780億元の達成率は36.9%となった。BOCIは親会社からの資産注入を受けた同社の潤沢な分譲資源に言及し、住宅市況の回復による恩恵を真正面から受けると予想。中でも住宅市況が最も活況を呈している深セン市に多くの開発用地を持つことが追い風となる見通しを示した。ファンダメンタルズの改善を理由に目標株価を引き上げ、株価の先行きに対する強気見通しを継続している。
BOCIは分譲資源の豊富さから、同社が15年の成約目標を達成するとみている。15年の分譲対象物件は総額1600億元規模で、うち新規の分譲物件が900億元(うち親会社からの取得分は140億元)を占める見通しという。
通期成約目標の780億元との数字は前年並みの販売率49%を想定しているが、BOCIによれば、実際の販売率はこの水準を大きく上回る見込み。その理由として、◇住宅市場が驚くほどの力強さを見せている深セン市が15年の成約額の約20%を占める見通し、◇その他都市部の住宅市況も回復傾向を示していること――を挙げた。その結果、15年の成約額が少なくとも20%増加するとみている。
また、親会社による資産注入が利益および利幅の底上げに寄与する見込み。BOCIは深セン市大冲および済南市興隆の開発プロジェクトの売上計上額が15年にそれぞれ38億元、34億元に上ると予想。最近の第三者割当増資による希薄化を考慮しても、15年のコアEPSが14年を上回る見通しを示した。また、両プロジェクトの高利幅を見込み、同社全体の15年の粗利益率が28.9%以上を維持するとみている。
一方、不動産賃貸部門も堅調。BOCIのリサーチによれば、15年上期の賃料収入は前年同期を約19%上回る見通しという。新たにオープンした山東省の「青島万像城」および「シ博万象匯」の入居率はそれぞれ83%、87%。15年下期には安徽省合肥、江西省カン州、湖南省長沙、遼寧省瀋陽で計4つのモールが開業する運びだが、これら物件の入居契約率はすでに95%を超える水準。15年の賃料収入伸び率は目標(前年比20%増)を上回る可能性が高い。
BOCIは不動産政策の変化を潜在的なリスク要因としながらも、同社のファンダメンタルズの改善を指摘。15年予想NAV(純資産価値)に対するディスカウント率を23%から20%に変更した上で、目標株価を引き上げた(現在株価の同ディスカウント率は30%)。また、現在の国内不動産市況の回復トレンドと、それに伴う平均分譲価格の上方修正の可能性を指摘。同社株価の一段の上値余地に言及している。
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