中国の太陽発電建設が6月以降加速へ、15年上期の好決算を予想
現地コード | 銘柄名 | 株価 | 情報種類 |
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00750 | 中国興業太陽能技術控股有限公司(チャイナ・シンイエ・ソーラーテクノロジーズ) |
9.96 HKD (06/11現在) |
株価 企業情報 チャート |
太陽発電情報サイト『Solarzoom』によると、中国では12省・自治区の政府当局が4月以降相次いで太陽光発電プロジェクトを発表したが、これらプロジェクトの総発電容量は前年実績比で204%増の7.4GWに上る。各地方政府はさらに、再生可能エネルギー向け補助金の需給資格を得るために、11月までに対象プロジェクトを送電網に接続させる方針。BOCIは中国の太陽光発電プロジェクトが6月以降加速するとみて、EPC(設計・調達・建設契約)最大手である中国興業太陽能技術への恩恵を見込んでいる。同社はソーラーファーム(大型太陽発電所)と、小規模な分散型設備の両市場で存在感が大きく、設備据え付けラッシュが追い風になる見通しという。BOCIは2015年6月中間決算について前年同期比38%の増益見通しを示し、15年通期の EPCプロジェクトに関しては前年比108%増の500MWを予想。目標株価を引き上げた上で、株価の先行きに対して強気見通しを継続した。
これまでに太陽光発電プロジェクトを発表したのは陝西省、湖北省、雲南省、山東省、新疆ウイグル自治区など12省・自治区。うち半数は送電網への接続の最終期限を15年11月とした。前年のような目標未達を避けるため、デッドラインの設定を通じてプロジェクトの進行を促す方針。
同社の手元受注残は230MW相当で、15年第1四半期に建設中の設備は100MW分だった。BOCIは15年6月中間期の好決算を見込み、純利益が前年同期比38%増の2億8600万元に上ると予想。増収率も同24%に達するとみている。太陽光EPC事業の完成量が185MW(14年は100MW)に上る見通しや、利下げ、債務再編を受けた財務費用の低減が上期の収益成長に寄与するとの見方だ。また、同社は転換社債の発行で8億1600万元(表面利率5%)、シニア債発行で5億4200万元(同7.75%)を調達しており、15年の実効金利は前年の8.7%から6%に低下する見通しという。
BOCIは同社の潜在的なリスク要因として、不動産市場の萎縮による従来ビジネス(カーテンウォール事業など)への影響を指摘しつつも、太陽光発電市場に対する強気見通しを反映し、15年、16年のEPCプロジェクト量予想をそれぞれ100MW上方修正。これに伴い、両年の利益見通しをそれぞれ14%、10%増額修正した。また、15年予想PER10倍(同業銘柄のヒストリカル平均値は10.7倍)をあてはめて目標株価を引き上げ、株価の先行きに対する強気見通しを据え置いている。
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