14年1-9月期に2桁減益、先行き不透明感で慎重見通し

現地コード 銘柄名 株価 情報種類
01066 山東威高集団医用高分子製品股フン有限公司(ウェイガオ・グループ)  8.34 HKD
(11/20現在)
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ウェイガオ・グループの2014年1-9月期決算は期待外れの内容となった。売上高は前年同期比11.7%増の37億9861万元と、1-6月期の同17.7%増から減速し、BOCI予想(同15%増)から下振れ。純利益は同10.5%減の6億9943万元にとどまり、BOCI予想の同3%増を大きく下回った。7-9月期では同36.34%の大幅減益と、明らかに失望感につながる内容だった。BOCIによれば、1-9月期には全部門の売上高が経営陣の示した見通しや予想値を下回り、うち使い捨て医療製品部門は前年同期比8.5%の増収(予想は10.0%増)、整形外科製品部門は同13.5%増収(同30.0%増)、血液浄化製品は同32.6%増収(同35.0%増)。粗利益率やコスト比率なども予想以下のレベルだった。BOCIは7-9月期の前年同期比実績の高さに言及した上で、10-12月期の業績改善傾向を見込みながらも、同社が設定した通期目標の達成は難しいとの見方。現在株価が14年予想PER33倍、15年予想PER26倍の高水準にあることを指摘し、株価の先行きに対する従来の強気な見方を慎重見通しに下方修正した。

品目別に見ると、使い捨て製品は従来型販路における飽和感の高まりや業者間競争の激化に直面しており、注射針など一部の高利益率製品の市場シェアは低下傾向にあるという。BOCIは市場からの後ろ向きのフィードバックに言及し、販路再編成の可能性についても慎重見通しを示している。

整形外科製品は7-9月期の売上高が前年同期比わずか9.33%増。OEMビジネスの縮小による影響や合弁事業解消に絡む受注持ち越し要因を除外しても同12.7%増と、経営陣の事前見通しや市場予想を明らかに下回った。BOCIは整形外科製品部門の先行きを楽観しながらも、同社が収益環境を整えるまでにはある程度時間がかかる可能性を指摘している。

一方、同社はすでに透析センター(河北省)の設立認可を獲得した。透析治療のニーズは極めて大きく、BOCIは血液浄化製品部門の先行きを楽観視している。 BOCIは7-9月期の業績悪化や先行き不透明感を理由に収益見通しを減額修正。15年予想PER22倍をあてはめる形で目標株価を引き下げた。15年予想PERで26倍に当たる現在株価の割高感を指摘し、株価の先行きに対して慎重見通しを示している。