14年1-3月期に好決算達成、短期不透明感も長期見通しを楽観

現地コード 銘柄名 株価 情報種類
00027 銀河娯楽集団有限公司(ギャラクシー・エンターテイメント)  60.35 HKD
(05/20現在)
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銀河娯楽の2014年1-3月期決算は、『ギャラクシー・マカオ』のVIP部門、一般客部門の業界平均を上回る好調を受け、市場予想通りの水準に達した。市場では最近、カジノセクターに関するネガティブな情報が流れているが、ギャラクシーの同期業績に特にマイナス影響はみられなかった。同社は引き続き、屋内禁煙、「銀聯カード」の不正利用禁止といったマカオ政府の措置に対応していく方針。また、複数の同業他社に関して、新規カジノ開発計画に遅れが出ているとのうわさも流れたが、同社は15年半ばの新規施設開業計画に変化はないとした。BOCIは同社の長期ファンダメンタルズを楽観しながらも、短期的には不安定な値動きとなる可能性を指摘している。

1-3月期の売上高は前年同期比33%増、前四半期比7%増の202億HKドルと、市場予想およびBOCI予想をそれぞれ7%、5%上回った。調整後EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)は前年同期比38%増、前四半期比8%増の38億3000万HKドルで、市場予想とBOCI予想をそれぞれ2%、3%の幅で小幅に下振れた。3割を超える増収増益は主力カジノ『ギャラクシー・マカオ』の好調によるもので、ギャラクシーの市場シェアは1-3月期に19%に達した。

ギャラクシーのVIP収入は前年同期比46%増、前四半期比7%増の86億HKドルと依然好調。業界平均を上回るローリングチップ売り上げやVIPホールドレート(カジノ側の取り分、3四半期連続で3.4%)が増収に寄与した。一般客部門の収入はハイエンド顧客向けの好調で、前年同期比47%増、前四半期比14%増の33億3000万HKドル。賭け金総額は横ばい推移したものの、ホールドレートが上昇。その結果、ギャラクシーの調整後EBITDAは前年同期比44%増、前四半期比10%増の27億8000万HKドルに達した。ただ、同期の一般客ホールドレートは45.2%と、前四半期の40%弱から大きく上向いており、BOCIはこの水準がほぼピークになるとみている。

一方、『スターワールド』の調整後EBITDAは前年同期比26%増、前四半期比5%増の10億9000万HKドル。VIP、一般客ともに賭け金が横ばいにとどまる中、VIPホールドレートが3.1%に上向いたことが増益に寄与した。

決算発表後のカンファレンスコールで、同社経営陣は◇屋内禁煙措置に対応するための一般客フロア改装計画をマカオ政府に提出した、◇登録されていない「銀聯カード」の店頭使用を禁止する措置にも対応したが、今のところ実質的な影響はない、◇15年半ばの新規カジノリゾート開業に自信を持っている――ことなどを明らかにした。

BOCIは中国の反汚職キャンペーンや経済成長の減速によるマイナス影響を潜在的なリスク要因としながらも、14年の予想売上高を6%増額修正し、前年比20%増に引き上げた。同時に目標株価を小幅に引き上げ、株価の先行きに対して強気見通しを継続した。