中国CER取引の第1号に、設備稼働時間などの月次業務統計も好調

現地コード 銘柄名 株価 情報種類
00916 龍源電力集団股フン有限公司(チャイナ・ロンユエン・パワー) 9.87 HKD
(12/05現在)
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龍源電力は11月29日、ペトロチャイナを相手に中国認証排出削減量(CCER)の取引契約を交わした。CCERの取引はこれが初のケース。契約量は1万トンで、契約価格は1トン当たり16元と、現在の国際スポット相場(同0.5ユーロ)の約4倍に当たる高水準となった。BOCIは今回の取引が試験的なケースに当たるとしながらも、この先のCCER市場の潜在力に言及し、龍源電力がこの先、同市場を掌握する可能性を指摘している。BOCIによれば、龍源電力のプロジェクトの94.7%はクリーン開発メカニズム(CDM)に登録されており、この割合は同業銘柄である華能新能源(00958)の51.6%、大唐新能源(01798)の48.9%を大幅に上回るという。また、同社の月次業務統計は引き続き好調で、13年1-11月の設備稼働時間数は前年同期比11.8%増。BOCIは予想を上回る稼働時間の伸びを織り込む形で目標株価を引き上げ、株価の先行きに対する強気見通しを継続している。

国内初となった龍源電力とペトロチャイナのCCER契約はCDM認定に基づき、国家発展改革委員会から認可を獲得した。中国では今のところ、CCER需要の創出に向けた政策支援は存在しないが、BOCIは今回の高値契約や、取引プラットフォームを立ち上げるとの政府方針を前向きに受け止め、再生可能エネルギー利用の一段の拡大につながるとみている。龍源電力のCDM登録プロジェクトは13年末時点で1万1216MWと、風力発電事業全体の94.7%。同業銘柄の中で最も高い比率となっている。

最新業務統計を見ると、同社の11月の風力発電量は前年同月比29.6%増。1-11月では前年同期比33.1%増と、BOCIの13年通期予想(29.6%)を上回るペースで推移している。また、設備稼働時間数は11月に10.6%増、1-11月では11.8%増と、これもBOCI予想の5.2%増を上回る伸びとなった。

例年12月の稼動時間数が11月を上回ることから、BOCIは13年通期予想を2088時間から2101時間に上方修正した。また、予想を上回る稼動時間数の伸びやこの先一段の改善見通しなどから、13年、14年の予想EPSをそれぞれ0.375元、0.505元に小幅に増額修正している。