アジア市場に成長潜在力、資産保有モデルの優位で今後の業績拡大を予想
現地コード | 銘柄名 | 株価 | 情報種類 |
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00636 | ケリー・ロジスティクス・ネットワーク |
12.84 HKD (01/27現在) |
株価 企業情報 チャート |
BOCIはケリー・ロジスティクス・ネットワークの株価の先行きに強気見通しを示すとともに、同社の新規カバレッジを開始した。目標株価は2014年、15年予想PERで27.7倍、23.4倍の水準。アジア市場におけるリーダーシップや30年以上にわたる実績、さらに競争の厳しい国際フライトフォワーディング(IFF)事業より高利益率の総合ロジスティクス事業を重視する同社方針――などを理由に、同業銘柄に対するプレミアムに値するとみている。また、豊富な手元キャッシュや負債比率の低さを理由に、今後のM&Aに伴う利益上振れの可能性を指摘。中国本土の有力ネット企業、アリババグループや騰訊控股(00700)が参入に動き出したアジア・ロジスティクス業界の今後の成長潜在力にも言及している。
中国のロジスティクス市場は世界で最も速い成長を遂げるとみられ、コンサルティング会社アームストロング&アソシエーツのリポートによれば、国内の関連支出は2012-15年に年率平均8.0%拡大する見込み。これは他地域の1-3.6%を上回るペースとなる。アジアの最大手である同社にとっては、市場全体の成長が真正面からの追い風になる見通しという。
ロジスティクスサービス企業の多くは過度の設備投資を回避するために固定資産の保有を抑える“資産軽量化”モデルを採用しているが、同社はこれに反し、“資産保有”モデルを採っている。BOCIは安全性や信頼性、柔軟性に関するアジア企業の要求が高まる中、同社のビジネスモデルが優位にあるとし、顧客満足度や利益率などの点で前向きに評価している。また、香港・台湾を含むグレーターチャイナやアセアンで、同社が13-15年に計232万平方フィートの自社ロジスティクス施設を建設すると予測。この先の利益成長ペースの加速を見込んでいる。
従来型のフライトフォワーダーとは異なり、同社はサプライチェーンにおける顧客の異なるニーズに対応し、カスタマイズしたワンストップ型のソリューションを提供している。また、同社は独自に、国境を越えてアセアン各国と中国をつなぐ道路ネットワークを確立しており、2カ国間の通関および決済などの面でも優位性が高い。
同社は「自律成長プラスM&A」との成長戦略を採っており、特に今後のM&Aが利益サプライズにつながる可能性があるという。過去3年間に30件のM&Aを成立させた実績や、力強いバランスシート、豊富な手元キャッシュなどが理由。
BOCIは総合ロジスティクス事業および国際フライトフォワーディング事業のEV/EBITDA倍率に加え、ウェアハウス業務の1株当たり純資産価値、さらに関連会社利益(赤湾コンテナターミナルなど)のPERなどを含むSOTP(sum of the parts)方式を通じて目標株価を設定。同社株価の先行きに対して強気見通しを明らかにしている。
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