13年1-3月期も好調持続、VIP収入の回復と一般客部門の成長が寄与

現地コード 銘柄名 株価 情報種類
00027 銀河娯楽集団有限公司(ギャラクシー・エンターテイメント) 38.50 HKD
(05/15現在)
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銀河娯楽の2013年1-3月期の決算は、市場コンセンサスおよびBOCIの予想通りの水準に達した。同期の売上高およびEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)はいずれも、BOCIの通期予想の24%相当。一般客部門が力強い伸びを示したほか、VIP収入もホールド・レート(カジノ側の正味取り分)の上昇を受けて回復傾向を示した。また、傘下のカジノリゾート「スターワールド」の業績は12年10-12月期から急速に回復しており、新たな顧客誘致戦略を背景に、この勢いを当面維持する見通しという。BOCIは保有施設全体の業績で見た場合、全カジノ銘柄の中で同社が最も優れていると評価。株価の先行きに対して強気見通しを継続し、カジノ・セクターにおけるトップピック銘柄の一つとしている。

1-3月期の売上高は前年同期比15%増の152億HKドル(前四半期比6%増)、調整後EBITDAは同29%増の28億HKドル(同10%増)。大型カジノリゾート「ギャラクシー・マカオ」の好調持続と「スターワールド」の復調が好決算要因となった。

うち「ギャラクシー・マカオ」の売上高は前年同期比15%増の89億HKドル(前四半期比1%減)、調整後EBITDAは同48%増の19億HKドル(同3%増)。VIP収入はローリングチップ購入額の伸び悩みで前四半期比横ばいだったが、その一方でホールド・レートが3.5%の高水準に達した。ジャンケット(VIP世話人)経由のVIP業務に比べ、直接VIP業務はホールド・レートが高く、直接VIP業務の比重の拡大が同レートの上昇を支えた。また、「ギャラクシー・マカオ」の一般客向けテーブル収入は前四半期比8%増と好調。BOCIは今後、ホールド・レートが正常化に向かうとともに、一般客部門の富裕層がEBITDAの伸びを支えると予測している。

一方、「スターワールド」の売上高は前年同期比5%増の58億HKドル(前四半期比16%増)、調整後EBITDAは同1%増の8億6100万HKドル(同33%増)。VIP部門のホールド・レートが3.2%に上昇したことや、一般客部門の力強い伸びが収益増に寄与した。なお、同社は5月初めの連休に先立ち、VIPエリアを2階から17階に移し、代わって一般客富裕層向けのテーブルを2階に設置した。経営陣はこうした配置換えなどの取り組みを継続する方針であり、BOCIは向こう数四半期にわたって「スターワールド」の業績拡大が続くとみている。

BOCIは全施設を対象とした業績が同業銘柄を上回ると評価。その要因として商品面での魅力やジャンケットとの関係、経営陣の専門知識などを挙げた。同社のリスク要因としては、◇高水準のホールド・レートの維持が難しい◇一般富裕層向け市場での競争が激化している――などの点を指摘している。