今週に入ってからの日経平均は反発が目立ち、4月14日(木)の終値は16,911円となりました。前回は日経平均が7日続落(3月29日~4月6日)していたことを紹介しましたが、4月11日(月)の終値である15,751円からの上昇値幅は1,000円を超え、ムードが一変したような印象となっています。
(図1)日経平均(日足)の動き(2016年4月14日取引終了時点)
改めて上の図1で足元の状況を確認してみます。やはり、「窓」空けによる陽線3本が目に飛び込んできますが、一気に値を戻してきたことを示しています。14日(木)のローソク足は25日移動平均線と75日移動平均線のあいだに挟まれている格好ですが、14日(木)の終値はこの75日移動平均線を上回っています。実は、今年に入ってからの日経平均は終値ベースで75日移動平均線を上回ったことがありませんので、明るい材料と言えます。
また、下の図2は日経平均の平均足とMACDのチャートになります。まず、上段の平均足が4月12日(火)に陰線から陽線に転換しています。その後、さらにMACDがシグナルを上抜けていますので、少なくとも日足ベースでは足元の下落はひとまず底打ちと見て良さそうです。過去に遡ってみると、同様のパターンで上昇基調に転じていたことがわかります。
(図2)日経平均(日足)の平均足とMACD(2016年4月14日取引終了時点)
前回、日経平均の今後について、3つの想定シナリオを紹介しました(下の図3)。
(図3)日経平均(日足)の動きと、今後の想定シナリオ
今のところは①のシナリオに沿っているわけですが、足元の動きによって④の上値トライのシナリオも想定しておく必要が出てきたと言えます。そこで、中期的な視点でも日経平均の動きをチェックしてみます。
(図4)日経平均(週足)の動き
上の図4は第102回でも紹介した、相場のムードをざっくりと分けたものです。
週足移動平均線が3本(13週・26週・52週)とも下向きですので、中期的にはまだ下落トレンドです。この下落トレンドに強気、弱気、中間のラインを描いてみますと、足元は、弱気ラインを下回る超弱気ゾーンの水準から中間地点まで一気に戻してきたことが、大きなローソク足陽線が示しています。また、週足でも三角保ち合いを形成していることが分かります。
もし、三角保ち合いを上抜けできれば、中間ラインから強気ラインへの値動きが期待でき、26週・52週移動平均線が上値の抵抗となりそうです。4月14日時点では、26週線が17,700円台、52週線が18,600円台ですが、どちらの線も下向きですので、中期的な下落トレンド圧力があります。そのため、上値トライのシナリオとなっても、賞味期限が短いか、再びもみ合い水準を切り上げるだけのものとなる可能性が高そうですので、株価上昇期待に乗るのであれば、早めの利益確定を意識した方が良いかもしれません。
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