10月13日
価格は横ばい、秦皇島の在庫は引き続き低水準
10月10日の大同産および山西産良質炭の秦皇島スポット価格はそれぞれ1トン当たり885元、835元と前週比横ばいで推移した。大同南部郊外産の一般炭(発電用)価格も前週同様の545元を維持。
10月11日時点の秦皇島の石炭在庫は、大同と秦皇島を結ぶ大秦鉄路の大規模点検が10月2日に終了したことを受けて前週比14%増の457万トンに回復したものの、未だ通常の500-700万トンを下回る水準にある。秦皇島への鉄道入荷量は前週比34%増の1日当たり68万トンに達したが、出荷量は霧による運航停止の影響で前週比14%減の1日当たり61万トンにとどまった。
山西省の石炭産出量は前週比1.6%減の1日当たり206万トン。国慶節休暇期間の安全管理強化が生産量に影響した。ただ、中国中煤能源(01898)が10月1日より炭鉱2カ所で生産を再開したため、9月26日の週に比べると8%増。このほど操業を再開した2炭鉱の生産量は、中断していた炭鉱5カ所合計の55%に相当する。
BOCIは一般炭の価格について、しばらく安定的に推移すると予想。11月以降、冬のピークシーズンが到来し、石炭需要が供給を上回る段階で価格は上向くとみられる。一方、原料炭(コークス用)価格も引き続き堅調。鋼材在庫が前週比5.1%増と5週連続の上向きを維持しており、ピーク期の鋼材在庫積み増しを受けて原料炭価格は停滞傾向にある。
貴州省政府は10月11日に石炭価格安定ファンドの価格引き上げを発表した。BOCIは、山西省、内モンゴル、陝西省など、主な石炭生産地がこれに同調する可能性は低いとみている。
先週は香港上場石炭銘柄の多くがベンチマークをアウトパフォームする値動きを示した。BOCIは推奨銘柄として中国神華能源(01088)を挙げている。
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