今週の国内株市場ですが、戻り基調だった前週末から反落してのスタートとなり、日経平均は月初の9月1日(火)に今年3番目の下げ幅(前日比:724円安)を見せるなど、再び下げ幅を広げる動きとなりました。翌9月2日(水)も一段安で始まったものの、節目の18,000円台割れを意識してか、その後はひとまず持ち直す展開に転じ、9月3日(木)の終値は18,182円でした。
(図1)直近の日経平均(日足)の動き その1 (9月3日取引終了時点)
あらためて図1で確認してみますと、引続き値動きが荒い展開が続いており、まだ相場が不安定であることを物語っている印象ですが、その一方で18,500円の水準が意識されているようにも見えます。具体的には8月21日と8月27日の安値(下ヒゲの部分)、今週も9月2日(水)と9月3日(木)の高値(上ヒゲの部分)がこの水準でそれぞれ支持・抵抗になっている印象です。
また、「急落後に反発」というV字型を描く値動きのパターンは前週と似ている格好です。今週の安値(9月2日の17,857円)が前週の安値を下抜けなかったこともあって、9月3日(木)の取引終了時では、ちょうど「ダブルボトム(二番底)」を形成しつつあるように見えます(下の図2)。
(図2)日経平均(日足)の動き その2(9月3日取引終了時点)
ダブルボトムは相場が底打ちする際によく見かけられるパターンです。ここでのポイントは、最初の反発局面での戻り高値の水準(ネックライン)を超えると、本格的な相場反転のサインになることです。
足元の状況をこれにあてはめると、ネックラインに相当するのは8月28日のローソク足です。この日の高値は19,192円、終値は19,136円です。ですので、ダブルボトムが完成し、相場反転を確認するには、日経平均がこのまま19,100円台の水準を上抜ける必要があります。ちなみにこのネックラインの水準ですが、急落時の下げ幅の「半値戻し」にあたります。
とはいえ、図1でも触れたように、直近の日経平均は18,500円を中心とした意識で推移していますので、ネックライン超えには買いの勢いが「もう一声」欲しいところです。
最後にあまり状況に変化はありませんが、週足チャートでも確認してみます(下の図3)。
(図3)日経平均(週足)の動き(9月3日取引終了時点)
週足の日経平均では再び52週移動平均線を下回っていますが、少し過去に遡ると、2014年10月末~2015年2月の約3カ月のあいだに形成した保ち合い(レンジ)相場が確認できます。保ち合い相場は、一定の値動きを繰り返すことで、相場のエネルギーが蓄積していく局面ですし、この価格帯での売買も多いと考えられます。そのため、このもみ合いの厚みが足元の相場を支えている可能性も考えられそうです。
本コンテンツは情報の提供を目的としており、投資その他の行動を勧誘する目的で、作成したものではありません。銘柄の選択、売買価格等の投資の最終決定は、お客様ご自身でご判断いただきますようお願いいたします。本コンテンツの情報は、弊社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その情報源の確実性を保証したものではありません。本コンテンツの記載内容に関するご質問・ご照会等には一切お答え致しかねますので予めご了承お願い致します。また、本コンテンツの記載内容は、予告なしに変更することがあります。