需要ピークシーズンが到来、3Dテレビの出荷比率が25%まで上昇

現地コード 銘柄名 株価 情報種類
00751 創維数碼控股有限公司(スカイワース・デジタル)  4.01 HKD
(09/19現在)
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スカイワースのフラットテレビ販売台数に占める3Dテレビの割合が8月に25%に達し、同社経営陣が2012年3月通期の目標とする21%を上回った。国内のテレビメーカーは国慶節連休に備えて積極的に在庫積み増しに動いており、この先11月以降は来年旧正月シーズンに向けてさらに在庫を増やす見通し。また、海外市場も11月から感謝祭、クリスマス商戦を迎える運びとなり、向こう3カ月間にわたって世界テレビ市場の活況が続くとみられている。一方、パネル価格は引き続き軟調に推移し、BOCIは短期的に下落基調が続くとの見方。同社が粗利益率改善に向けた好機を迎えたとみて、株価の先行きに対して強気見通しを継続している。

スカイワースの3Dテレビ販売台数は8月に15万1500台と(LED、CCFLの両タイプを含む)、国内のフラットテレビ販売台数全体の25%を占めた。同社が設定した3月通期の出荷台数目標は700万台で、うち150万台が3Dテレビ。BOCIは3月通期の販売台数に占める3Dの割合が、同社目標の21%を上回るとみている。

3Dテレビの普及は世界的に加速しており、DisplaySearchの調査によれば、大面積3 D液晶テレビの出荷台数は4-6月期に前四半期比118%増の490万台 。3Dパネル(主に液晶テレビ向け)出荷台数は同124%増の520万台。液晶テレビパネルに占める3Dの割合は1-3月期の4.5%から4-6月期には9.3%に上昇した。シャッターグラスおよびパターンリターダー技術の成熟に伴ってコストが低下する中、パネルメーカーらは3D液晶パネルの出荷台数が、7-9月期に53%の伸びを示すとみている。また、液晶テレビ市場では、特に大画面テレビの分野で3D普及率が急速に上昇している。40インチ以上のテレビに目を向けると、3D浸透率は1-3月期の12.7%から、4-6月期には21.7%に急上昇。パネル業界では7-9月には28.2%へさらに上向くとの見通しが示されている。 一方、DisplaySearchによれば、テレビメーカー、パネルメーカーの双方が深刻な利幅低下圧力に直面する中、パネル調達価格の値下げ交渉が難しくなっている。ただ、一部パネルメーカーは受注量を確保するため、8月以降、特定のテレビメーカー向けに大幅値引きを実施しており、これが7-9月期のスポット価格に影響する見通しという。9月前半時点では依然、パネル価格の調整圧力が続いているが、下落ペースは縮小しつつある。また、テレビの売れ行きが思わしくない西欧および北米市場を中心に、テレビメーカーが引き続き戦略的値下げに動いている。 BOCIはスカイワースのレーティングに影響する潜在的なリスク要因として、マクロ経済環境の予想以上の悪化と値下げ競争による利幅への影響を指摘している。