連休明けとなった今週の国内株市場ですが、日経平均は1月15日の取引終了時点で節目の17,000円を挟んだもみ合いとなっています。ちょうど前回、「急落から反発に転じるタイミングでのローソク足の並び方があまり良くないので慎重スタンス継続が無難かも」と述べましたが、今のところはその通りの展開になっていると言えます。

(図1)直近の日経平均(日足)の動き(1月15日取引終了時点)

(出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成)

また、下の表は今週の日経平均の推移(1月13日~15日)をまとめたものです。図1でローソク足の並びを確認してみますと、陽線・陰線・陽線となっていますが、日々の日中値幅(高値と安値のレンジ)は250円以上とそれなりに大きく、また、高値が17,000円台、安値が約16,800円水準という共通点があります。つまり、方向感は出ていない割に値動きは荒っぽく、日和見的に相場の強弱感が入れ替わっているような印象です。

(表)今週の日経平均の動き(1月13日~1月15日)

日付 終値 高値 安値 日中値幅
1月13日 17,087円 17,087円 16,828円 259円
1月14日 16,795円 17,036円 16,770円 266円
1月15日 17,108円 17,141円 16,856円 285円

※1円未満の単位は切り捨て表示

また、最近の相場の悪材料として、原油価格の下落傾向による不安が挙げられますが、資源国からの資金流出をはじめ、米国エネルギー企業の業績や資金繰りの悪化、世界的なデフレ警戒といった、「良くないシナリオ」をかなり先取りして、株価も下げてきた印象があります。実際に日経平均の日足チャートを見てみますと、昨年12月中旬と年末年始の2回、急落した場面が確認できます。

(図2)日経平均(日足)の動き

(出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成)

いずれも、昨年10月末の日銀追加緩和で押し上げられた水準で下げ渋りを見せています。そのため、原油価格の下落がさらに進行し、良くないシナリオの現実味が高まらない限りは、ひとまず値幅調整は一巡していると思われます。このまま行けば、日・米・欧の金融政策会合やギリシャの選挙など、来週末まで控える多くのイベントを前に日柄を消化する保ち合い入りとなり、目先は25日移動平均線と75日移動平均線を意識する展開が想定されそうです。