今年もいよいよ残りわずかとなりましたが、今週に入ってからも前週からの戻り基調が続いています。日経平均は12月24日に一段高となったことで、変則的な「三空踏み上げ」の格好となりました。基調転換のサインのため、売りに押される展開が心配されましたが、ちょうど海外勢のクリスマス休暇モードというタイミングが効を奏し、これまでのところは上値を重たくしている程度に止まっており、「閑散に売りなし」を地で行く展開の印象です(図1)。

(図1)直近の日経平均(日足)の動き(12月26日寄付直後時点)

(出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成)

今後の日経平均の展開についてですが、もう少し長めの期間で眺めて行きます(下の図2)。

(図2)日経平均(日足)チャート

(出所:MARKETSPEEDを元に筆者作成)

図2に記載されているトレンドライン①は、8月の安値を底としたものです。日経平均は、10月の急落と急反発の場面があったものの、早いタイミングでこのライン①に復帰し、下方向に平行にずらしたチャネルライン②とのレンジを形成しつつ、12月まで推移してきました。

その後、12月8日の18,000円台乗せのタイミングを境に急反落し、ライン①と②を一気に下抜け、10月末の日銀緩和直後の16,800円水準で底打ちしました。ここからは冒頭でも触れた足元の反発局面につながっているわけですが、ライン②のところで跳ね返されている格好です。

そのため、まずは再びライン①と②のレンジへ復帰し、中期的な相場基調を維持できるかが目先のポイントになりますが、復帰できなかった場合は、日経平均が跳ね返された二つの高値を結んだ線と、16,800円水準の線で囲まれた範囲の三角保ち合いに入る展開も視野に入ります。

とはいえ、図1に視点を戻すと、足元の株価は前回でもカギを握るとされた25日移動平均線を上回っており、この線を大きく下抜ける状況にならなければ、今のところ、新たな三角保ち合い入りの可能性は高くはなさそうです。